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38.江刺銭 の類 幕末頃鋳地不詳 (ただし岩手県江刺市付近であろうと推定されている)

これもまた密鋳銭の類です。主に明和期銭を鋳写しているようですが、数量が豊富で肉厚、銭径もたっぷりしてかなり力のある銭座で作られたものと思われます。東北地方のある地区(江刺)を中心によく見つかるので江刺銭と名づけられ、最近ではほぼ地位を確立しています。銅色は黒味がかった黄色から褐色で、稀に赤味のあるものがあるそうです。表面が焼けた感じのものが多く、ざらっとした砂目が特徴です。穿内仕上げをしていないものが多いのですが、きっちり仕上げられているものもあるそうです。輪側は横やすりあるいは斜めやすりになります。母銭の瑕がそのまま伝鋳されている【兄弟銭】が多く、研究対象としては実に面白いものかもしれません。
 → 江刺銭の細分類研究
【密鋳 江刺銭】

短尾寛写        【評価 1】
ざらっとした表面、いびつな輪仕上げの典型的な江刺の顔。雑銭の会で入手しましたがこれはなかなか貴重な品だと思います。

大頭通写(寶下決文)  【評価 1】
真っ黒に変色した大頭通。分類前にポイントの有無の確認が大事です。

→ 2012年11月18日 制作日記

大頭通写(凸凹輪)   【評価 1】
寛前方の輪の決文、寛目の鋳だまり、永下輪の小さな凹み、寶横の輪の乱れと輪の表面の乱れ等がポイントです。
正字手欠跳永(正字C) 【評価 5】
黒っぽい黄褐色で銭面全体がざらついた感じがするのが江刺銭の特徴。これは秋田貨幣研究会の菅原氏により正字手Cと分類されているもの。永の跳ねがはっきりせず、背の一番下の波に切れ目がある。
【江刺銭の特徴】
銅色 黄褐色〜茶褐色。黒変していることが多い。
輪側 横か斜めやすりの粗い仕上げ。
穿内 鋳放しが多い。
地肌 ざらざらした感じで表面にやすり目はない。
銭径 明和期銭よりわずかに小さい。厚みは充分。
正字手                 【評価 5】
掲示品は火中品なのか表面に溶けがある。ただし、江刺銭にはこのようなものがなぜか多い気がする。鋳肌にはぶつぶつとクレーターのように穴が開く。そこに汚れやすすが付着して黒く変色している。
小字手(美制)             【評価 5】
江刺銭だと思う。厚みもたっぷりあり、輪側には粗い横やすりが掛けられている。穿内は鋳放しである。
小字手長広穿(小字C)         【評価 6】
延び切ったように穿が広く縦長で郭抜鐚風。また、やや薄肉で末鋳様でもある。このタイプのものは平成13年の第16回みちのく合同古銭大会能代大会において秋田貨幣研究会の現会長菅原氏が「江刺小字−C」として分類しているそうだ。この銭は穿内の仕上げが明確であり、江刺にも穿内仕上げのあるものがある・・・ということが改めて判明した。この銅色が江刺で一番多いという。
小字手失冠寛(小字M)            【評価 5】
寛冠の前半分が消失しているもの。
小字手寶連輪                  【評価 5】
菅原氏の発表の中にはないようだが、制作が以下のものに通じる。江刺であるという確証はないのだが・・・。
小字手赤銅(小字G)  【評価4】
地肌は江刺、ただ銅色は赤黒い。輪側の仕上げも雑で湯道が残りいびつである。菅原氏の分類によると小字Gになる。特徴は通横の大きな湯走りで、その他に永末尾上の鋳だまりなどの観点がある。江刺とされているが浄法寺との中間的な存在である。狭穿で厚肉でもいある。

※直感で見れば・・・浄法寺にしてしまいそうです。このように江刺と浄法寺には何か近いものがあるのではないでしょうか?
小字手長広穿赤銅    【評価4】
薄手で白味を帯びた赤銅質は浄法寺系を思わせるが、書体を検証したところ江刺(小字C)であった。ただ、銅質や制作も少し異質なもので、今後の研究が必要であろう。

※小字Cは郭が長方形でかつ通寄りの縦柱の方が長くなります。また、寶貝の左縦郭に凹みがあり、背最上波の上に小さな鋳だまりがあります。
俯永手         【評価4】
これ単独ではとても江刺とは判断できなかったと思う。江刺にしては非常に貧弱で銅質も異なるものである。江刺銭の謎はまだまだ深いものがあると思う。

※江刺と浄法寺の中間的な存在です。この分類については研究者によっては意見が分かれるところでしょう。
俯永手                       【評価 6】
ごつごつした感じが良く現れている。銭譜では黒味ある黄色・・・と、表現されている。現物はたしかに地金は黄色っぽくも見えるがくぼみが真っ黒なすすのようなもので埋められている感じで、とても黄色とは言えないと思う。画像でも赤茶けて映る。存在は最多である。
俯永手異寶(俯永E)             【評価 5】
江刺銭の手変わり。寶冠が凹み貝画の右角、寛通間の輪際に鋳だまりがある。菅原氏の発表では俯永Eとされたタイプ。
俯永手(穿内仕上げあり)           【評価 5】
肌や輪側の感じは江刺特有で、穿内に仕上げがあるもの。江刺銭が全て穿内鋳放しである・・・というのは誤りで穿内仕上げのあるものもかなりあるらしい。
俯永手異通接郭寶(俯永I)       【評価 5】
仙台渡邉氏からいただいた菅原氏の研究資料によって所持品を再検証した結果、該当銭が見つかったので参考掲示します。通字しんにょうと郭の間、通用の最終画に鋳だまりがあり、寶尓後点が変形して接郭する。
俯永手短柱永(俯永C)         【評価 5】
永下の大きな凹みが特徴の江刺銭。
背盛 江刺様        【評価 少】
オークションでの入手品です。この鋳肌は江刺としても問題ないものではないかと思い入手しました。輪側は斜めやすりが生々しく、テーパーがしっかりとられています。(江刺とは微妙に違いますね。やはりまだ研究が必要みたいです。)

外径28.5〜28.1o

内径19.8o 肉厚1.7o

※アルファベットのついた分類名は秋田貨幣研究会 菅原氏の分類によるものです。

江刺銭について
さて、上記の仰寶写し(浄法寺?江刺?)については(画像からの判断ですが)仙台古泉会の渡邉様からは江刺の可能性が高いとのご意見を頂戴しました。ただし、練馬雑銭の会のK氏からは上記の一群(地金の赤いもの)は江刺としない・・・とのご意見も頂いています。それぞれに正しいご意見で【鋳造地における制作調査面からは江刺地方で鋳造されたもの類似性がある】という意見と【分類上は異質なもので江刺の一群には入れられない】という意見です。江刺銭の定義については、地元東北の地の研究が最先端だと思いますが、鋳造地や時期についても文献がなく推定中心なのでしかたがないのかもしれません。ただ、小字Cの書体一致については紛れもない事実です。

 
江刺銭?正字手    【評価 5】
密鋳銭であることは間違いのないところ。問題はこれを江刺とするかどうかというところです。輪側面をみたら江刺でOK。銅質もOK。郭内の仕上げも矛盾なし。ただ、あまりに鋳肌がきれいなのです。あと一歩というところでしょうかね・・・。でもこれはとても面白いサンプルです。
江刺様郭内仕上げ有 江刺銭?
密鋳銭の中から改めて江刺風のものを拾い出してみました。上掲のものとは仕上げなどが若干異なります。ただ、江刺の銅質、風合いは共通で、なにより銭径雄大で堂々としているところがいかにも江刺・・・的に感じています。江刺銭については私はほとんど文献未入手で、語る資格はありませんので、ご覧の方でお分かりになる方のご連絡をお待ちしております。
上:俯永写郭内仕上げ有り美制             【評価 5】

下:正字写穿内仕上げ有り               【評価 5】
江刺銭?
これもいまひとつ自信が持てないもの。
 
39.浄法寺銭 の類 幕末頃岩手県二戸郡浄法寺村内鋳造 
 
【密鋳 浄法寺銭】
浄法寺は東北地方の密鋳銭の代表格でしょう。この地方の特色として本物の鋳銭工が鋳造に加わっていることからかなり大規模で本格的な密鋳が行われたようです。もともと密鋳銭収集などは邪道以外の何者でもなかったはずなのですが、最近は東北地方の古銭会を中心に研究が進み、新たな収集研究分野として脚光を浴びるようになりました。実際に盛岡藩の母銭には様々なタイプが存在し、コレクターの収集心に火をつけてくれます。
私も最初は余興で集めていたのですが、タイプ別に分類できそうだと判ってから数を集めるようになってしまいました。(大散財です。)おかげで最近になり基礎的な分類がおぼろげながら分かるようになってきました。この項にはいかにも浄法寺銭というものだけを掲示しますが、実際には浄法寺とすべき密鋳銭がこの後にもかなり出てきます。 

【浄法寺銭の特徴】
銅色 赤味のある黄褐色〜白味のある赤褐色〜赤褐色。厚みは充分。
輪側 面から背に向けて横やすり〜斜めやすり。仕上げ差あり。面径より背径が大きく、横から見ると台形になる傾向がある。
地肌 鋳放しはごつごつしてざらざらの感じだが流通によって滑らかに変化したものもある。
面背 総じて浅背で背輪縁がめくれ上がる傾向がある。やすり目があるものもあるが磨耗などにより一定していない。
銭径 明和期よりは小さいものが多いが、おおぶりなものも・・・。丁寧な側面仕上げの割りに歪んだ形のものも多い。
仰寶写        【評価 3】 
浄法寺の山内私炉で鋳造されたものは、原料に亜鉛分が多いので流動性が悪く、そのためざらついた鋳肌のものが多くなります。また輪側面の仕上げが台形状になるものが多く背は浅くなる傾向にあります。

仰寶写           【評価 3】
江刺というふれこみで入手したのですが、仕上げなどからみて浄法寺に間違いないと判断しました。

浄法寺 背盛写鋳放   【評価 2】 
天保銭の密鋳と同じ制作で、砂目が粗く鉄銭のようにごつごつしています。あるいは直接鉄通用銭から写したのかもしれません。輪側が未仕上げで、浄法寺特有の幅の太い湯道をはさみで切り落としたような風情が残ります。銅質は黒くて溶岩みたいな感じ。
(穴銭入門に密鋳銭として掲載あり)
浄法寺盛無背異永    【評価 少】
浄法寺盛無背異永を保有していない私に対して、練馬雑銭の会の主催者側からのプレゼント画像です。浄法寺にしてはやや黄色味の帯びた色に見えますが解像度の違いによるものかもしれません。濶縁ぶりやら文字変化やらとても魅力的なものです。ところで浄法寺といえば加刀変化というより愚直なほど粗く分厚い鋳写し・・・というイメージがありますが、この背盛の改造銭類はその例外ですよね。あるいは座人の違いといったものはないんでしょうか?博識の方お教え下さい。

仰寶(赤銅)      【評価 3】
輪側面の仕上げが特徴的で、丁寧な横やすりなのですが型抜けのためか面径より背径が大きく、横から見ると台形になります。そのせいでか背輪縁がめくれ上がるようになっているものが多見されます。背が浅いものも多いようです。これを浄法寺系だと思うようになったのは、練馬雑銭の会(現:雑銭の会)からの影響です。

浄法寺 背盛刮去    【評価 ?】
一般的には盛無背という名ですが、刮去の方が当を得ています。原品はとても薄っぺらで背も深く鮮明でとても同じ炉とは思えません。これは浄法寺がひとつの炉ではなく小さな私炉の集合体の総称だったからではないでしょうか。(銅質は背ナ文に近いものがあります。)背盛刮去の共通点として、上部の波の特定個所に切れがあるほか、目立たないが永点前の郭に鋳切れが存在するようです。

※後作の可能性あり
浄法寺 正字写    【評価 5】
浄法寺で間違いないと思いますが、銅質がやや白っぽいもの。浄法寺の銅質はやや赤みのあるものが多いと思いますが、黒茶系もあるようです。
浄法寺盛無背接郭(右側)
浄法寺盛無背異永(左側)

浄法寺は基本的に密鋳銭ですから何でもありなのですが、昔から銭譜などで紹介されていて有名です。盛無背接郭は背盛の刮去で、当然ながら背盛のものもあります。上には背盛の直写を掲示していますが、なぜか銭譜紹介がほとんどありません。直写で文字変化のない密鋳銭だから省略されたのかもしれません。

(穴銭入門 寛永通宝 新寛永銭の部から借拓)
 
 
40.その他の密鋳4文銭 の類 幕末頃鋳地不詳  
4文銭は1文銭に比べて利益率が高かったせいか、密鋳銭が非常に多く、収集していて楽しいものです。なかには立派な制作のものもありますし、新しく一手と分類されるものが出てくるかもしれません。
 
【密鋳 南部藩写し】
背盛写 磨輪                  【評価 3】
文字の抜けが良く、銅母銭からの写し(あるいは末鋳母銭の磨輪改造)である。したがって単なる私鋳ではなく、鋳銭関係者の関与が疑わしい作風である。あるいはこれ自身が鉄銭用の改造母銭として作成されたものかもしれない。

→ 南部藩銭(鉄銭)
→ 参考鉄銭母銭
マ頭通写(浄法寺系)             【評価 3】
南部盛岡藩のマ頭通の写しである。銭譜では紹介されていない例が多く、盲点になりやすい。とはいえ所詮密鋳銭でしかないのであるが・・・。評価も仰寶写と同じ程度とされているがこちらの方が絶対少ないはずである。
 
【密鋳 正字写】
【評価 3】   【評価 4】
 
文政期様美制小様(浄法寺系)   赤銅直写
文政正字の未使用銭に酷似しているが、地のぶつぶつがなく銭径も少し小さい。背の形成とやすり仕上げが上掲の仰寶にとても良く似ている。   文政正字に似ているがやはり制作が異なるもの。鋳造時に湯圧が低かったためか、どろんとした風貌はいかにも密鋳銭である。
【評価 4】   【評価 5】
 
純赤銅拡穿   歪形
文政正字よりさらに赤味が強く感じる。薄手であり、穿内のやすり掛けがきつく、郭抜け気味になってしまっている。   銅色やや赤いが、上掲のものほどではない。歪んだ輪、面のやすり目、薄手の形状など鐚銭に近いものがある。あるいは延展によるものか?
【評価 4】   【評価 5】
 
異制   縮形厚肉
肌粗く、分厚く、ごつごつした感じ。輪、穿内もきっちりとやすり掛けされている。このタイプも良く見かける。俯永写に類品掲示あり。   肉厚の分、輪を削って調整したような感じがある。素朴でメンコ銭のようである。材質はとて柔らかそう。
【評価 5】   【評価 5】
 
浅背異制大様(浄法寺系)
  赤銅広穿(浄法寺系)
手にすると肉厚のわりに背が浅いのが特異に感じる。輪は台形の仕上げ。   わずかに広穿である。銅色は浄法寺のものに似ているがやや深背。小字に類品あり。
【評価 5】  
 
赤銅薄肉  
右上のものに雰囲気は近いがやや柔らかさを感じる銅質である。  
美制(安政期様)     【評価 4】
銅色は安政期にほぼ同じ。仕上げが画像以上に滑らかで、明和期、安政期銭と遜色なし。内径が通常銭より0.3〜0.4o縮小している。一見、明和期の変色のような感じだが、輪側面が密鋳銭特有の粗い横やすり仕上げである。とても制作が丁寧で私はあまり見たことがないタイプの密鋳銭。したがって評価は暫定的なもの。(外径27.2o 内径20.8o)
美制(内郭仕上げあり?)【評価 4】
鋳肌のきれいな江刺といった感じ?ただ穿は完全な鋳放しではなさそう。密鋳であることに間違いはないが、どこに所属させるべきかが分からない品。輪側面は粗い横やすり。(外径27.2〜3o 内径20.5o)
異制          【評価 3】
正直、この手のものははじめて見たのでなんとも言えません。銅質は明和にほぼ近いもののやや黒っぽく、輪側面にゆがみは見られますが強いやすり目は見られません。どうやら鋳型の面背にずれがあるようでそれが郭内に現れています。
内径はわずかに小さくとくに背側が濶縁気味になっていますが、逆に波は細めです。そのため背はまるで文久銭のようであり、もし輪の仕上げがしっかりしていたら文久様としたくなる逸品です。
 
 
 
【密鋳 小字写】 
【評価 3】   【評価 3】
 
踏潰系   踏潰系 広穿歪形
背の形成から踏潰銭でも良いと思うが、銭径が小さいのと面のやすり目がいまひとつなので別にしてある。非常に好感が持てる一品。   これは強い延展の後に鋳写されたものであると考えられ、前銭より薄肉、郭抜け気味である。
→踏潰銭
【評価 7】   【評価 5】
 
延展   背歪輪歪波
銭を叩き伸ばして鋳縮みを補ったもの。非常に薄肉。踏潰銭の一歩手前のものである。
  踏潰様としたものと同じ系統のものと推定。金質は安政期に似て濶縁縮字に見える。
【評価 7】   【評価 7】
 
粗製薄肉   薄肉鋳写
穿内は鋳放し。全体がざらざらしている。肉厚も非常に薄い。あるいは延展か?   非常に薄肉で肌はざらつくが穿内はやすりがけされている。延展の可能性もある。
【評価 5】   【評価 4】
 
純赤銅   厚肉円穿面浅字縮形
実物はきれいな赤色で、文政期銭とは銅質が異なる。厚みもたっぷりある。   一見文政期の面背逆製に思えるが、郭の鋳ばりを見る限りはそうではない。粘土質の鋳型に母銭の背を強く押し当てた結果だと思う。小様である。
【評価 6】   【評価 7】
 
厚肉円穿面浅字大様   真鍮質小様
ぼてっとして見かけは悪いが、外輪にはきれいにやすりが掛けられている。東北地方に多い技法で密鋳銭を見分けるポイントでもある。   背に波がなければ一文銭のようである。見た目は悪いが厚みは充分にある。
【評価 7】   【評価 7】
 
粗製厚肉大様   粗製厚肉写?
粗製で輪も歪む。面背の型の境(見切り線)が輪側から確認できる。面背を別々に作って貼り合わせたような感じさえ受ける。俯永に類品。   粗製厚肉写の2次銭か?背の肌の感じは良く似ているが、仕上げが違う?
【評価 7】   【評価 7】
 
紅銅広穿(浄法寺系)   薄肉(浄法寺系)
赤いといってもやや白味を帯びている。浄法寺系の天保銭と同じ色で、正字に類品がある。   これは浄法寺としても良いかな・・・と思う。薄肉だが横から見ると台形になる輪側仕上げ。
【評価 7】   【評価 7】
 
浄法寺系歪形   薄肉荒肌
これも浄法寺系だと思います。   薄肉で鋳肌がざらつく仕上げ。非常にみすぼらしい。
【評価 6】  
 
赤銅江刺系  
どこかに所属させろ・・・としたら江刺なのだが、銅色はかなり赤いタイプ。地肌も粗い。  
小字写輪縦やすり    【評価 4】
輪の仕上げは垂直で縦やすりが残る少し変わった作風。背の波は踏潰風で、銅質はどちらかというと浄法寺より幾分茶色が強い。サンプルとしては面白い。
 
 
 
→ 密鋳四文銭 タイプ別分類研究
 
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