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銭の細道 おたずねもの集
2008年秋、遅々として進まない大量見聞録に業を煮やした元方泉處館長から、新しい企画が持ち込まれました。
直径のコンテストです。氏、いわく『直径の大きなものは初鋳銭と見て間違いないだろう、だから直径の大きなものの発見者には直径発見者大賞なる賞を設け、さらなる新寛永ファンの啓蒙に努めたら良い』と・・・。
また、手替りの可能性のあるものについてもこのコーナーで発掘し、世間に広めたら良いとも・・・。
そのときに皆様から頂戴した画像を再編集してここにまとめました。

臨時コーナーですので一定期間で閉鎖、再編集するかもしれませんがお許し下さい。
仙台H氏のおたずねもの
寛文期亀戸銭中字異文

文の文字が大きく口を開けて吼えています。頭に比べて足が短く変ですね。寛足は内跳ねに見えますが鋳だまりかもしれません。とにかく変です。

古寛永 称建仁寺(長崎)銭大字の寛傍星

称建仁寺銭(このHPでは長崎銭)の寛の横に大きな星があるもの。この類は色々な変化があると思います。

古寛永 称建仁寺(長崎)銭大字の跳尾永様

永尾に鋳だまり?がついているもの。
古寛永 称建仁寺(長崎)銭小字の永傍星

今度は永の横に大きな星があるもの。類品は絶対にあると思います。
古寛永 水戸力永低寛の玉フ永

永フ画先端に玉状の鋳だまりがあるもの。

古寛永 水戸力永低寛の両跳寛永

寛足先端に鋳だまりがあるものかな?

古寛永 水戸銭背星刮去の爪尓

尓の横引末端に爪があるもの。
古寛永 水戸勁永跳永の失点永

永の点が鋳ざらってあるようで、失われている。
古寛永 太細長尾永の六様尓

尓の縦画が失われて六の字のように見えるもの。
古寛永 太細仰永の広永

永フ画末画が長く伸びて幅広くなるもの。
古寛永 斜寶の天狗様

通頭に大きな鋳だまりがある。寶の尓の点が大きく郭に接する。
古寛永 長門銭奇永の鉤爪辵

通辵の折頭に折り返しの爪があるように見えるもの。

古寛永 明暦大字の欠冠寛

寛字の前垂れが欠落している。

古寛永 明暦明暦高寛の欠尾永

称鳥越銭(推定:沓谷銭)永尾が欠落して短くなるもの。

寛保期高津銭の無背

この手のものはその昔、練馬雑銭の会のHPで見た記憶がかすかにあります。

不旧手藤沢銭の長冠寛

寛冠の前垂れが長いもの。
寛文期亀戸銭正字背文深冠寛

鋳だまりなのか、手替りか?かつてどなたかから投稿があったような気もします。
寛文期亀戸銭退点文欠叉文

久泉研究資料⑦にも同様のものが掲載されてますが書風が異なっています。
寛文期亀戸銭正字背文俯頭永

永頭短く、急角度で俯す。これは類品が現れればブームになるかも。
寛文期亀戸銭正字背文方冠寛

寛冠のノ画が垂直に近くなるもの。
安政期小字玉爪寛

寛爪の先端に丸い鋳だまりがある。
安政期小字?異足寶

寶足が真横を向く。もしかすると密鋳銭かもしれないとのこと。

密鋳銭小字写背星

若干の削字と背には星がある。輪は横やすり仕上げ。
江差銭の小字Ⅰとの関連はある?

 
九州K氏のおたずねもの
称:鳥越銭高寛(本HPでは明暦駿河銭)の寛上削輪?

九州のK氏からの投稿品です。拡大画像を見る限り、打ち傷ではなさそうでシークレットマーク的な意図的存在に思えます。
これは類品が出てきそうな雰囲気です。
 
舎人坊石川氏のおたずねもの
破冠寶いろいろ①
享保期仙台石ノ巻銭重揮通無背

大破冠寶として良い品です。類品3品あります。寶冠の点もほぼ失われるほど深くタガネが入っています。

※類品募集中。(舎人坊氏より)
破冠寶いろいろ②
享保期仙台石ノ巻銭コ頭通背仙

寶冠点の直後が切れるもの。

※類品募集中。(舎人坊氏より)
破冠寶いろいろ③
享保期仙台石ノ巻銭異書長通

寶冠点の直前が切れるもの。

※類品募集中。(舎人坊氏より)

破冠寶いろいろ④
寛保期高津銭接郭寶背元

寶冠点の直後が切れるもの。

※類品募集中。(舎人坊氏より)
 
九州K氏ほかコレクション 大型文銭ども
寛文期亀戸銭中字背文大様銭
外径25.7~8㎜ 内径20.6㎜ 重量4.6g
背内径18.8㎜ 肉厚1.48㎜

九州のK氏からの投稿品です。
銅質や製作から別格の品であることは画像から分かりますでしょうか。中字の母銭でも25.5㎜を超えることは少なく、まして25.7㎜を超えるとなると稀としかいえません。鋳だまりが残るところから母銭としては完全に仕上げられなかったものと思われ、類品は久泉研究資料⑦にも掲載されています。坂井氏はこれを母の母の母クラスと称しています。
非常に良い物をご投稿頂きました。
寛文期亀戸銭正字背文大様母銭
外径25.75~25.8㎜ 内径20.9㎜ 重量4.0g
背内径19.0㎜ 肉厚1.25㎜

大きさ的には本格的な母銭です。惜しむらくは雨乞い銭に加工されてしまっておりますが、原品は迫力のサイズだと思われます。
(九州のK氏の投稿)
寛文期亀戸銭繊字背小文刮去大様母銭
外径25.6㎜ 内径20.25㎜ 重量4.1g
背内径18.4㎜ 肉厚1.30㎜

投稿者談・・・繊字の刮去銭でこのサイズはまずめったにないと思います。
(九州のK氏の投稿)

※通常の母銭よりかなり巨大です!
寛文期亀戸銭繊字背小文大ぶり銭
外径25.6~7㎜ 内径20.40㎜ 重量3.1g
背内径18.4㎜ 肉厚1.10㎜

投稿者談・・・内径は母の母クラス以上の規格で鋳られた通用銭。珍しい存在と思いますが。
(九州のK氏の投稿)
寛文期亀戸銭縮字背文深冠寛大様銭
外径25.2㎜ 内径20.2㎜ 重量3.5g
背内径19.1㎜ 肉厚1.15㎜

九州のK氏からの投稿品です。氏は5孔の深冠寛をお持ちだそうですが(すごい!)これが唯一の大様銭だそうです。
大きさは母銭格ですが、通用銭だそうです。

→ 縮字背文(裕文)深冠寛

寛文期亀戸銭退点文大ぶり銭(白銅質)
外径25.6㎜ 内径20.4㎜ 重量3.7g
背内径18.6㎜ 肉厚1.18㎜

九州のK氏からの投稿品です。白銅質でおみごととしか言えないサイズ。背の濶縁ぶりも見事です。所蔵者は通常の退点文としては九州随一ではないかとのこと。これでも母銭ではなく大ぶり銭だといいますので恐れ入ります。これの母銭は26㎜近いものと思われます。

→ 退点文の超大型銭(廃棄母銭)
寛文期亀戸銭細字背文大様母銭
外径25.6㎜ 内径20.6㎜ 重量3.6g
背内径18.5㎜ 肉厚1.18㎜


九州のK氏からの投稿品です。やはり別格の大きさ。久泉研究資料⑦に25.7㎜の母銭の掲載があり、そこには『白味の感じられる密な銅質』とあります。おそらく錫成分が強いのだと思います。
細字の母銭でも25.5㎜を超えるものは少ないようでこのクラスは母の母クラスの大きさに該当するようです。
寛文期亀戸銭正字背文大破冠寶の入文

九州のK氏からの投稿品です。
正字背文の大破冠寶ですが、背文が仰文気味の入文になっています。いまのところ一品物ですが、大化けする可能性あり。
寛文期亀戸銭細字背文大様銭

四国在住のKさんからの投稿。(感謝!)
外径25.50㎜ 内径20.6㎜もあるそうです。細字は製作は安定していますが、案外大きいものはなくて25.3㎜を超えるとかなり大ぶりの範疇に入ります。また、内径は20.0~20.2㎜が普通で20.6㎜は完全に母銭サイズです。これが母銭であれば問題ないのですが、画像の風貌は通用銭です。久泉研究資料⑦340番に外径25.6㎜大様銭が掲載されていますが、それに次ぐ大きさであり内径はそれ以上です。このサイズ、母銭としても大きい別格のサイズです。
 
 
さて、いかがでしたか?記憶の隅や雑銭箱の底をほじくり返してください。ただし、価値については??です。現段階ではなんとも言えませんが・・・天狗寛永のように大化けするかもしれませんよ。
新寛永通寶分類譜 古寛永基礎分類譜 赤錆の館
天保銭の小部屋 文久永寶の細道