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制作日記
2009年1月~2009年12月31日分まで 西国合同古銭会 記念銭譜より
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新寛永通寶分類譜 古寛永基礎分類譜 赤錆の館
天保銭の小部屋 文久永寶の細道
12月31日 【ひょっとして贋造母銭?】
東北地方のSさんからのメール・・・

おはようございます。Sです。添付画像は、最近入手した小字母銭です。安政期小字無爪永背削輪母銭だと思うのですが、見ている内に分からなくなってきました。細郭で寛字冠の前垂れが内側に下がり、通字しんにゅうが郭と輪に接し、永字の点が肥点となっています。また、面、背ともに地(鋳)肌がきめが細かくなっています。踏潰銭の俯柱永母銭も同様の鋳肌です。踏潰銭の彫母は木型だといわれています。今回入手した母銭は、近代の贋作とも考えられます。そうだとすれば高い授業料を払ったと思います。ご意見をお聞かせ下さい。
と、まぁこんな内容なのですが、お恥ずかしい話、私は母銭については皆目見当がつきません。(手にとって見たこともほとんどないのです。)言われてみればいやらしい感じもしないでもない。文字抜けにきりっとした感じがないような・・・歯科技工の品かしら?
スッキリ回答できるかた・・・お待ちしております。

もうひとつのメール・・・
こんばんは。四国のOです。ご無沙汰しています。取りあえずご連絡致します。H氏お尋ねもの集の長門銭奇永の鉤爪チャクの件ですが以前、制作日記に画像を載せていましたので貴方もお持ちの筈です。通下に鋳浚いがある母銭です。当方は今まで5枚見ています。その内で2枚を蔵品にしています。・・・
えっと思い過去記事を探ったら、更新略歴中に2006年9月6日に確かにありました。(恐るべしO氏の記憶。ひょっとしてO氏から購入したのかな?)でもって、HPにしっかり掲載していました。奇永半王寶手本銭(加刀残痕)
Hさん、一つ見つかりましたよ!灯台元暗しとはこのことか?それとも私の目は節穴かしら?
それにしても原品は拡大しない限り鉤爪は気づかない・・・鋳ざらい痕ばかりに目が行ってしまいました。H氏の注意力もすごい。

さらに四国のK氏からもメールが・・
本年もお世話になりました。例の肉厚の薩摩銭が届きましたのでご報告いたします。銭径48.7㎜×32.3㎜、肉厚:部分的に差が有り3.4~3.5㎜です。(秤が壊れたままで正確な重量は不明です。)その側面は琉球半朱の側面を見ているようです。

Kさん、壊れているのは秤だけじゃなくてこんなものを買ってしまうあなた自身です!でも3.4~3.5㎜は迫力ですね。私も33g級を探します。(かつて見た天保銭で一番分厚かったのは、仙人保有の会津短貝寶の超厚肉。計測はできなかったけどおそらく35~6gぐらいはありそうでした。ほぼ2枚分の厚み・・・会津の項に掲載しています。)


そういえば10大ニュースを決めてませんでしたね。これを今年最後の記事にしましょう。

 1.不知長郭手長反足寶(不知天保銭分類譜原品) をオークションネットオークションで落札。やはりこれははずせない。
 2.享保期佐渡銭広佐大様(25.75㎜) を収集誌で激安価落札。雑銭の会で絶賛されました。
 3.福岡藩銭離郭濶縁手玉持刻印 福岡藩銭離郭濶縁(黄銅質大様)などを入手し、離郭の内径の秘密がわかったこと。
 4.琉球通寶小字(長足寶)桐刻印 をネットで入手。これは名品でした。
 5.加賀千代太郎作の錫母 を春の古銭会で仙人から入手。仙人は銭譜原品ということを忘れてたらしいです。
 6.寛文期亀戸銭退点文小文 を石川氏からプレゼント。しかも大ぶり銭。気持ちがうれしかった。
 7.薩摩広郭極薄肉 をネットで入手。目下のところ暫定日本チャンピオン・・・と思いきや、2㎜以下の記録記事がありました。
 8.不知天保銭をたくさん購入したこと。みんな甲乙つけがたいのであえて選びません。
 9.銀座コインで選り出しができたこと。奇跡です。(もう、売ってしまいました。→ 11月4日の記事)
10.皆様からたくさんご投稿を頂きました。九州のKさん、四国のKさん、Oさん、東北のSさん、Hさん・・・ありがとうございました。また、雑銭の会の皆様、天保仙人様ご指導ありがとうございました。

どうにか1年間無事に過ごすことができました。2010年が皆様にとって輝ける年でありますように・・・
12月30日 【年末に思う】
今年最後の休み・・・のはずだったのが、お葬式で夕方までつぶれてしまいました。気晴らしにHPの増築?作業。
H氏のお尋ねもの集を一気に作りました。そのとき久泉研究資料を開いた関係で机の上に置きっぱなしの(石川氏に戴いた)退点文小文にあらためて着目。実は最近になってこれがおおぶり銭であることに気づいたのです。再計測すると銭径は25.45㎜ほどあります。さらに内径は20.2㎜と通常銭より大きいのです。もらったときから背の地が鋳ざらっているように見えたのですが、面文の抜けが甘く郭内の仕上げも通用銭レベルでした。同じ縮尺の写真と比較すると面背とも細縁になっていることが判ると思います。
普通の品とは少し違うものであることは間違いなさそうです。
ネットオークションで入手した天保銭が到着しました。(下の記事参照)どうやら品物は間違いなかったようで、今年2枚目の類品GETです。不知細郭手貼り合わせ銭に間違いなく、鋳肌や通頭が少し長く反り返る癖なども一緒でした。状態は・・・下の画像よりちょっとまし・・・くらいのレベルでした。(長径48.5㎜ 短径32.1㎜ 銭文径40.5㎜ 重量20.0g)
肉厚3.4㎜、31g
小さくていい穴です。
意地と好奇心の落札。もはや経済観念なんて吹っ飛んでます。プライドの勝負です。
12月28日 【逃した魚・得た魚】
左は先日、ネットオークションで逃した31gの薩摩広郭画像です。背の狭穿ぶりがみごと。最終的には2万円をはるかに超えた終末期的な病気価格です。
でもいい面構えですね。
右はおそらく本年最後の収穫。小汚い天保ですが、気づいている方が複数いたようで・・・意地で落札。(わかりますか?)
正解名は不知細郭手貼り合わせ銭です。
面は細郭、背が長郭。郭内に段差があります。本当は2000円ぐらいで落としたかったのですが、15000円は正規価格+かもしれません。これで贋作や見たて違いだったら泣くに泣けない話です。いずれにしても得た魚・・・ではなく釣られた男なんでしょうね。
 
12月26日 【古寛永に遊ぶ・ネットに遊ぶ】
久々にオフ・・・でもって終日ごろごろ・・・やるべきことをなんにもしませんでした。ふと卓上を見ると先日、H氏から頂いた寛永銭の束が。なんとなく包みを開いてみたら、あらら古寛永の中級品がたくさん入っていました。長門銭が入っていると得した気分になぜかなる私ですが、全体の3割くらいはあるんじゃないかしら。他にもずいぶん混じってそうです。でもじっくり見る時間が(寝すぎて)ありません。
(H様、改めて御礼申し上げます!)
ネットでは極厚肉の天保銭(薩摩広郭)がまさかの逆転。う~ん、これ以上追いかける気力、資力がありません。相手は本気ですね。31gは欲しかったです。

※年賀状を結局まだ書いてません。だいたい200枚以上出しているのですが、越年必至でしょうか?妻には議員にでもなるつもりかといつも笑われますが、今はパソコンという便利な道具があるのでなんとかなっています。問題は住所録の確認と、やる気です。
12月23日 【おたずね者】
ぐでんぐでんに酔っ払って帰宅すると仙台古泉会のH氏から丁重なお手紙とともに拓本が到着。忘年会続きで弱った眼を見開いて拝見させていただきました。
中字背文の変わり者で、いまのところこれ一品だけとのこと。実はH氏からは手替り候補の拓をいくつか頂いておりまして、忙しさを理由に手付かずなのです。(順次掲載予定)
類品をお持ちの方のご連絡をお待ちしております。

※名称はなんとしましょうか?無難に崩文、それとも吼え文?小足文?大口文あたりがわかりやすい?
石ノ巻銭 母銭聚泉譜に 青森貨幣研究会の板井氏発見の『尖り銭大字跳ね千』の拓画像を掲載しました。確認2品の珍銭ですのでこちらもお探し下さい。

H様へ・・・。お手紙とともに素敵なプレゼントありがとうございます。まずは失礼ながらHP上で御礼を申し上げさせて頂きます。

12月16日 【本座広郭規格外銭?】
大和文庫から落札品到着。重さ25.6gの本座広郭・・・本座で25g超えはあるのか!!と、興味津々の品でした。金座の規定では重量上限は21.75gまでで、規格外は溶解される運命でした。しかしながら当時の秤は正確ではなく、天保銭事典によると24.13gのものも存在する(当時の天保通寶研究会調べ)とのこと。今回の品物は当時の名だたる研究家の記録を打ち破る重量。25gを超える天保銭は本座以外でもちょっと少なく、手にするとずっしりとした重みを感じます。(左側)
厚さは2.8~2.9㎜で、重みだけでなく33㎜を超える横幅も見事な大様銭です。どうかこの大きさに皆様チャレンジしてみて下さい。
右側は不知長郭手の歪斜穿。穿だけでなく、文字も歪んでいます。焼けによる変形と思いきや、製造中に砂型を傾けてしまうことなどによる型崩れエラーだそうで、たしかに銭文径は縮小しています。こんなものもあるんですねぇ・・・。
 

25.6gのド迫力! ひきつってます!
12月15日 【異書短通密鋳銭 江刺風】
奇品館に掲載していた品物がめぐりめぐって私の手元に転がり込みました。当時の画像ではもう少し赤いような雰囲気でしたが、原品は黄褐色。背の様子は加護山の篏郭の雰囲気がありましたが、ルーペで見た原品の肌や輪側面のざっくり仕上げはいわゆる江刺そのものです。ご祝儀相場を載せて支払った(つもり)ですが、それでもヤフオク当時の価格よりずいぶん安い。中京方面のコレクター間を転々とした品で、来歴も充分。個人的には江刺としても良いと思います。
※雑銭の会の展示では暴々鶏氏の俯永延展銭大様(踏潰)がすばらしかった。30年間で2品しか見ないという奇品(秘宝)だそうです。
12月13日 【雑銭の会の納会】
過密スケジュールの中、東京に・・・。朝、妻が『今日は子供の机とベッドを買いたいから、みんなで〇〇に行こう・・・』と突然言い出しましたが、運よく子供の友達が遊びに来てくれて(買い物が中止になり)時間に遅れることなく参加できました。
交通会館に1時過ぎに到着。2時間くらい時間つぶしましたが、さすがに3日目ですので目ぼしい品物は少ない。それでもご挨拶代わりに不知長郭手、薩摩広郭離足寶、水戸接郭俯頭通などを買いました。会場でであった旭龍童氏の導きで、納会場へ到着したのは3時過ぎでしたが、会場はすでに先客であふれていました。
当日参加者は、暴々鶏会長、天保仙人、名古屋のS氏、青七氏、、短尾寛方冠寶のⅠ氏、しま氏、旭龍童氏、会津のM氏、南部銭のO氏の10名。泉談では仙人から琉球通寶の大字小足寶についての展示解説がありました。もともと少ないとの認識がありましたが、超がつくほどの珍品だとはつゆ知りませんでした。特徴は琉球銭最大と言われる文字の大きさ・・・文字が郭幅を完全に超える(超えないのは短尾球)・・・ことと、寶貝が小さく後足が離輪すること、背當が下がらないこと(下がるのは大頭通)など・・・展示品は惚れ惚れするほどの美品でした。ただし、琉球類には九州出来と言われる贋作が多いので注意が必要だそうです。
浄法寺銭には通用のために密鋳したものと、明治になってから絵銭として売られていたものと推定されるものの2系統があるという情報を改めて聞きました。また、伝説のO氏が作った贋作丁銀や文久の東北写などいろいろ拝見。
持参の品では享保期佐渡銭広佐大様(25.75㎜)が皆さんの絶賛を受けました。でもってこれが今年No.1の掘り出しに決定です。
私は納会用に20品ほど持参。目玉は不知天保張足寶(類似品カタログ原品)など・・・。結果は半分ほど売れて10万円くらいになったと思います。収穫は浄法寺長郭写、南部大字(ただし焼け銭)、不知長郭手歪斜穿、密鋳四文銭(浄法寺系)、密鋳異書短通斜寶写(奇品館No.60原品)など・・・。忘年会ではS氏から伏見手破冠寛(ただしヒビ入り)などをアルコールの勢いを借りてGET。物が売れて富豪になった私はかなりの買いっぷりで、結局収入分の大半は消えてしまっていましたが、これもご愛嬌。少々はしゃぎすぎだったかもしれません。
 
12月9日 【小田部?を買う】
ネットで小田部の写しか火中品のような南部馬市を発見してつい悪戯で落としてしまいました。贋作者列伝に記述してあるように小田部作は空想貨幣の名作を生み出した傑物で、福西、加賀千代やラムスデンのように本物をまねて作ったわけではないので、厳密には贋作者とはいえないと思うのですが、有名であるところから必ず名前が挙がる人物です。彼の作品には他者によるものと思われる2番、3番写しが多く存在するようでそれだけ広く世間に流布し、想像貨幣ながら認められた存在になっていたと思われます。
小田部の真品(想像貨幣の真品というのも変ですが・・・)は一度仙人から拝見させて頂いておりますが、意外にがっちりした真鍮質で驚きました。別に欲しかったわけではなく、収集対象でもありませんが余興ということで・・・。
なお、小田部作には写しや後作もたくさんあるようです。写しの南部馬市は印刻がきれいに出づらく、後作のものは金質や書体が異なるだけでなく誤字(処 → 咎)が見られるものもあります。

ちょっと赤い・・・2番かな?穴の偏りも逆?
12月1日 【仙台背千母銭聚泉譜】
忙しいときほど何かを始めてしまう悪い癖が出ています。仙台古銭会のH会長からいただいたSDカードの中身をぼちぼち解凍して掲載を始めました。おそらく仙台母銭のミニ銭譜が出来上がると思います。計測値がよくわからないので一部誤植もあると思いますが、少しずつ修正しながらの構築となると思います。それにしても請求事務もまだ終わらないし、恐怖の社内監査もあるし、役員会もすぐ・・・忘年会が3つに、鹿児島までの一泊出張、1月には2~3000人規模のイベント企画も残っています。補助金の申請事務やら査定やら・・・これがすべて今月中旬までに集中しているという超過密スケジュール。どうやって雑銭の会の納会に出るんだという状況下でこの作業開始です。死ぬかもしれない・・・。
 
11月29日 【銀座オークション】
本音を言いますと日曜日のオークションは仕事の日程的に参加が難しいのですが、今回は同僚に勤務交代をお願いして強引に参加を決め込みました。
5:45起床、さすがに眠い。8:45頃帝国ホテルに到着。途中、宝塚のスターと出勤時間が重なったらしく劇場の前でファンが突然整列してお出迎え・・・。私のすぐ後ろにいた方がスターだったのでしょう。すごく恥ずかしかった。会場ではすぐに仙台古銭会のH氏に声をかけられました。(よく私のことが分かったものです。)H氏からは画像の入ったSDカードを渡されましたが、中は400枚以上の寛永の画像です。順次掲載させて頂きますが、少々時間がかかりそうです。
さて、オークションは9:30開始、時節柄マスク姿の方も多くやや息苦しい感じ。会場の平均年齢は推定55歳ぐらい・・・アブラが滴る異世界です。
皇朝銭からスタート。いきなり古和同笹手が380万円、続く大字銀銭が165万円・・・ここにはリーマンショックはないのか?!和同銭は相変わらず強い・・・4000枚以上あるはずなんですけどね。大きく競られたのは横点年大濶縁の萬年は135万円・・・すごいです。結局、皇朝銭は神功1枚以外はすべて落札。皇朝銭の人気と実力を感じます。
12時近くになっていよいよ古寛永から私注目の品がスタート・・・ところが・・・・
競り合いがおきない・・・皆弱気なんですね。(私も弱気。)初値が下値より下がることも多く、落札値そのものも伸びない。89番浅草狭穿が12000円(下値10000円)、93番御蔵銭母銭5枚2万4000円(下値3万円)、95番芝不草点刔輪5万6000円(下値7万円・・・これはおいしい!)、注目していた25.9㎜の正字背文はなんと不落です。設定価格が高かったためか文銭類は不落が目立ちましたね。 144番の明和小頭通も16万5000円とは格安です。ともかく私も含めてみんな競りの声が上がらず、寛永銭弱しの印象が残りました。136番の高寛背一が発句19万6000円のときはよほどいってやろうかと考えたのですが、心にブレーキがかかってしまいました。背ア無背(下値90万0000円)が不落、背山(下値30万円)がようやく24万で落札など相場暴落の異常事態です。
そんな中で109番の天狗寛永が初値9万円のぶっ飛び価格スタート。また、下値を下回ったものの112番の25.52㎜の退点文小文の母銭が18万円は立派?だと思います。(東北の某大家が落としていました。)鐚銭、地方貨幣、玩賞品、絵銭もまずまずの結果でしたので寛永銭類は一人負けの様相です。絵銭では287番の仙台寛永駒は日本の絵銭原品だったのでゆくべきだったかしら・・・(1万6500円で落札)
さて、天保銭ですが327番の土佐通寶がいきなり115万円。この品についてはあとで仙人が極秘のレクチャーをして下さいました。329番の広郭の錫母は20万円、贋作が多い錫母の中でこれは良い品だったみたいです。私も狙っていた注目の334番の濶天保ですが・・・あっという間に30万円を超えて腰砕け。仙人も35万円くらいまで追ったとか。これじゃ勝てない。(落札価格37万円)長郭手反足寶も15万3000円なのに声が出ない。結局、私は参加記念に寛永銭の密鋳銭3枚組を落札しただけでした。途中退席して仙台のH氏、天保仙人氏などと合流。H氏の仙台銭関連のコレクションはすばらしく内外径もきちんと計測されてブックに整理されています。ホームページをはじめてから整理がおざなりになってしまった私にとっては反省の材料です。
私は自分の所蔵品の中で妖しげな品物の評価を聞くために持参。島屋文小頭通細縁、踏潰銭の巨大なやつ、元文背佐の刮去(無背)、錯笵類あれこれ、背元小字降寶の巨大な通用銭・・・良い評価もあり、???の意見もありといったところ。巨大な踏潰、元文背佐の刮去(無背)、一部の錯笵はまずまずの評価でした。
ところで・・・H氏から頂いた画像には文政の白い小字などもあるとか。文銭は25.9㎜のサイズもお持ちだとか・・・さらに古寛永称竹田銭の26㎜もかつてお持ちだったとか・・・お見それしました。
同席された方の御蔵銭の長永の母、通用も拝見できましたし、仙人の琉球の写し(?)も拝見させて頂きました。私所蔵となった隠れミッキー刻印は上々の評価?・・・琉球小字の桐刻印もGoodでした。一方、無刻印で異製作の不知広郭手が精巧贋作であることが判明しました。本座と同じ規格であったのは本物の母銭を使用したからだそうで、もともとは鋳放銭という触れ込みで流通させられたものだったそうです。それが鋳バリを落とされて不知品に生まれ変わった・・・というのが真相。当初の意図と変わっていたこと、本物の母銭を使い製法も忠実に守っていること、やすりも古いものを使用していることなどかなり知識のある贋作者の手によるものです。これは痛いながら良い勉強でした。
帰り際に地方銀判の182番の盛岡七匁銀判がなぜ審議品になったのか理由を聞くこともできました。この品はたしか175番の8匁銀判とセットになって出現したという有名なエピソードがあり、175番の8匁銀判にはくっきりその影が残っています。ここらあたりは泉界に長くいて実物を良く見た方でないと判断がつきませんね。仙人はその品物が由緒ある伝世品かどうかを拓本の墨跡まで判断材料にするとか・・・レベルが違うことを痛感します。
 
 
H氏から頂戴した画像から・・・
幻の白い文政小字
存在するという噂は聞いておりましたが、投稿記事を含めてこれが2品目の確認です。これはたしかに白い。私には輝いて見えてしまいます。憧れの品!欲しいです。

→ 白い文政小字


※ほかにもたくさん画像がありますが、編集が大変なのでぼつぼつ公開させていただきます。
H様、ありがとうございます。
11月28日 【オークション・ネット14】
オークションネットからメール案内が着きました。
いつもお引き立て戴き、ありがとうございます。さて、毎年
年末恒例となりました、第14回コインオークションを12月13日(日)、有楽町の東京交通会館階グリーンルームにて、今年も開催致します。つきましては、カタログが完成致しまして、昨日に一斉発送致しましたが、同日、幣社ウェブサイトにもデータをアップ致しましたので、ご案内申し上げます。今回の目玉は清朝の試鋳(造)銭や咸豊となっております。状態のよいのは勿論のこと、極めて希少なものが多数出品されております。 又、各種古銭書掲載の原品が多数出品となっておりますので、是非、ご覧下さい。事前入札も受け付けておりますので、どうぞ御参加下さい。今後ともお引き立ての程、よろしくお願い申し上げます。
オークション・ネット
 
11月26日 【仙台からのお誘い】
仕事から戻り、残務整理・・・なまじっかパソコンなんていう便利な道具ができてしまったものですから、自宅へのお持ち帰り仕事が増えて困ります。しかも自分の仕事じゃなく業界本部のお手伝いだからねぇ・・・。
そこに電話・・・どうせ何かのセールスだと思い受話器をとると・・・仙台のH氏とのこと。あらら仙台古銭会の会長様のお名前だと思わず緊張。もちろん面識などはございませんが、私の藩札収集研究のW氏との通信や収集の記事からお名前だけはうすうす覚えておりました。なんでも銀座コインオークションのときに上京されるので会わないかとのこと・・・。(光栄ですが私なんかでよろしいのでしょうか?)とりあえず月末に出かける理由が一つ増えました。
電話のあとで改めて机の上を見ると最近の収集物が無造作に転がっています。そういえば最近は寛永銭はご無沙汰しているなぁと思いながら整理していると、先日手に入れた中字の大型母銭が見当たらない・・・。机の上には数万円する古銭が未整理で転がっています。青くなって探すこと30分、ようやく見つけ出しました。(しかも画像も本編には未掲載でした。)

※HPを作成するようになり、少しだけ知られるようになりましたが、浅学でひとりよがり・・・この趣味も周囲の人間にはあまり公表していません。謎の存在が気楽なんですよね。とはいえ、H様のお誘いには出来る限り応えようと思います。

※あるヤフーオークションでどういうわけかオークション応札拒否(削除)されてしまいました。ブラックリストに載せられたらしく身に覚えもないので、ちょっと気分が悪いですね。贋作論評をHPに書きすぎたかなぁ?
 
11月25日 【隠れミッキー桐刻印】
通信異常はなんとか回復しました。そんなところへ不知天保が2枚到着。そのうちの一枚の刻印がちょっと変わっていましたので画像をとりました。いわゆる玉持ち型の刻印なのですが、上部がナスのヘタのような形で中央に大きな玉、下部に丸が二つ並んでいますが、玉の周囲に走る溝とつながってりんごマーク2つにも見えます。
家紋に関係あるかと思い、一生懸命調べましたが判りませんでした。ここまで鮮明で面白いものははじめてです。そういえば刻印の形状について詳しく記述した文献はなかなかありませんね。調べてみたくなってきました・・・。

→ 長郭手覆輪強刔輪   → 細郭手覆輪刔輪異刻印

ずっと眺めていたら某大手レジャー施設のマスコットキャラクターが隠れていました。隠れミッキー桐刻印・・・プレミアがつくかしら・・・。
11月20日 【今年の10大ニュース候補】
☆彡あこがれの不知長郭手長反足寶(不知天保銭分類譜原品) をオークションネットオークションで落札
☆彡琉球通寶小字(長足寶)桐刻印 をネットで入手。これは名品。
☆彡薩摩広郭極薄肉 をネットで入手。目下のところ暫定日本チャンピオン。 
☆彡福岡藩銭離郭濶縁手玉持刻印 をネットで入手。離郭濶縁系内径の秘密がわかってとても勉強になった。
☆彡福岡藩銭離郭濶縁(黄銅質大様) を落札。清水の舞台から飛び降りましたが鑑定の基準が判りました。

☆彡加賀千代太郎作の錫母 を春の古銭会で仙人から入手。贋作ながら超有名品。
☆彡寛文期亀戸銭退点文小文 を石川氏からプレゼントされる。(感謝!)
☆彡享保期佐渡銭広佐大様(25.75㎜) を収集誌で落札。信じられないサイズでびっくり。
☆彡高津銭背面文写長崎銭の背三輪写 を入手。作銭かもしれないけどすごいと思う。
☆彡不知銭面細郭手貼り合せ銭 を落札。意地になって落札したので大損?でも心は満足。
☆彡細郭手覆輪刔輪(背存痕) をネットで入手。なかなかの逸品でした。
☆彡長郭手覆輪刔輪通寶小字 をネットで入手。これもすごく良い品。
☆彡不知細郭手容弱跛寶(次鋳?) をネットで落札。四国のK氏からのプレゼント。
☆彡極薄肉の琉球(肥字十進當) をネットで落札。これも四国のK氏から。仙人も未見の珍品でした。
☆彡不知細郭手張足寶 (類似カタログ原品)をCCFで入手。ただし重複品でした。
☆彡寛文期亀戸銭縮字痩文欠叉文 を入札誌で落札。普通の欠叉文として出品されてまいした。
☆彡仙台天保長足寶小様 を入手。ただし状態今一。仙人が八厘会に出品したものが欲しかった・・・。
☆彡文政期大頭通 などを銀座コイン店頭で選り出し。純粋にうれしい。
☆彡アクセスカウンターがついに20万人突破。
☆彡九州のK氏から大量投稿あり。中字の大様銭は秀逸でした。
☆彡椎間板ヘルニアで2ヶ月近く苦しむ。一時は歩行困難になるもある日突然復活。後遺症はあるものの何とか生活はOKに。
※今年のマイブーム 夏場はビデオ屋にこり毎日通ってホラーとSF、娯楽大作ばかり見ていました。そして現在は将棋はまってます。棋譜はあまりよめませんし、将棋板も駒もない。それでも駆け引きが面白いし、しかも安上がり!古銭は相変わらず天保銭ばかり。

こうしてならべてみると相変わらずの浪費ぶり・・・本業もかなり波乱万丈だし・・・。ネットでは細郭か中郭の母銭もどきが出ていて高騰してますね。いまひとつ気に入らぬ部分もあるのですが、名品かもね・・・。
 
11月18日 【ヘルニア見舞い】
九州のK氏から、見舞いということで丁寧なお手紙と数葉の拓本が到着。几帳面な文字と製本された拓本には伏見手破寛次鋳の解説が・・・。小コーナーを設けましたので是非ご覧下さい。(→ 伏見手破寛次鋳について

また、古寛永仙台銭 濶字低頭通大王寶濶縁 と 古寛永長門銭 異永刔輪母銭 の拓本と解説も頂戴しました。あわせて掲載します。

K様ありがとうございました。1ヶ月以上苦しんだ椎間板ヘルニアですが、お蔭様ですっかり癒えまして、日常生活には支障がなくなりました。まだ、多少違和感が残り、後遺症で右足の痺れは残っていますので、無理は出来ませんが何よりの良薬(毒薬?)ありがとうございました。HP上で恐縮ですが御礼申し上げます。

琉球の小字桐刻印が到着。魚子地のほれぼれする銭容・・・これまたごきげんです。
 
11月15日 【琉球小字桐刻印】
これがネットで1000円で出ていた琉球の小字、しかも桐刻印です。琉球銭の中では名品に属するものでしかも黄銅質というのが珍しい雰囲気。当然のことながら人気沸騰して5万円を超えてしまいましたが、今回は本気で落としに行きました。
小字狭足寶は2枚あるのですが、小字正様は未収ですから・・・。まして桐刻印なら行く価値は充分です。
ところで最近、ネットで心ときめく天保銭や寛永銭はあまり出てこないのですが、古金銀類ではっとするものが良く出ています。本物なら大もうけなのですが残念ながら見る目がない。しかも競争率はあまり高くないような気がします。ただ、金銀の判定は難しいですからねぇ・・・。
11月14日 【入手ラッシュ】
ラッシュと言っても3品ほどのことですが、やはり新規入手はうれしい。左は不知銭面細郭、背長郭のもの・・・いわゆる貼り合わせ銭です。鋳ざらい痕跡がしっかり残るぬめぬめした肌。郭内にも貼り合わせ痕跡がはっきり現れていますし、刔輪痕跡もある佳品です。カタログ評価は低いのですが私はこの品に価値(製作技術観察をするには絶好)を見出します。
右は薩摩広郭のかなり赤銅銭。これで2枚目の確認ですがこちらはなかなかの美銭です。
あと1枚はまだ未着で画像はありませんが、琉球通寶の小字長足寶の桐刻印をインターネットで落としてしまいました。真贋不詳ながら1000円スタートから5万円以上の値まで行ってしまい、少々不安ですね。琉球の相場は崩れ気味だから高かったかな・・・?財布は大分軽くなりました。
11月11日 【篏郭母銭?】
ネットに出ていて暴れそうな雰囲気の品。(画像引用失礼します。)あめ色の練れの良い肌で、勢陽譜にある作が劣るという記述の雰囲気は微塵もありません。ただ、この品は昔からいわくのある品で新訂天保銭譜からも除外されてしまっています。
勢陽譜にはわずかに刔輪・・・という記述の通り、刔輪らしき痕跡が見えます。それは少し横太りの銭形からもうかがいしれ、覆輪刔輪であろうことが推定されまます。
審議品ながらなかなかな風格・・・かつてはKT氏のお店で売られていたことが多いといいながら、この色R氏の作にも通じるような・・・。こういうものに手を出すにはある程度覚悟がいりますが、技法を観察するにはすばらしいサンプル。ただし、手を出す方は自分は病気だと確信して下さい。
11月9日 【見聞録 勁永の部終了】
これでとりあえず分類済みのものは終了しました。さしたる収穫はないのですが、これでよかったのかしら。後は未選別の山です。これは体調が完全に回復するまでお預けです。あぁ・・・腰が痛い。
 
11月5日 【アクセスカウンター20万人】
ついに20万人を突破する日を迎えました。実は記事を書いている今はまだ20万人突破前なのですが、本日中の20万人超えはほぼ確実でしょう。紆余曲折はありましたが、ひとまず目標クリアです。
古銭に関するサイトはいくつかありますがお蔭様でそこそこ有名になれました。一方で古銭収集の実力はいまだ中途半端な気がします。とくにこのサイト運営をするようになって画像収集は熱心になったのですが現物整理がおざなりになってしまいました。
机の上に何万円もする品物が転がってたりします。以前だったら考えられないことです。(反省)
 
11月4日 【銀座へGO!】
休日を利用して銀座コインに下見へ。右足は痛むので、座薬で麻痺させました。電車で行こうかなとも考えましたが、歩行距離が長くなるときついのでマイカーで訪問。高速代金と駐車料金がまた痛い。
下見約束の時間に到着して問題の品々をざっと品定め・・・。
66  寛永通寶 打製元六銭 平成17年銀座コインオークションのものやいづみ会譜(第2版)の古拓などとは明らかに書体が異なります。材質もやや茶色くなります。ただ、打製という意味ではたぶん間違いなく打製のもの。やや粗っぽく見えるつくりをどのように判断するか・・・まぁ、この類は絵銭と見るべきなのでしょう。打ち傷が惜しいですね。
89  浅草狭穿 つまらない品かもしれませんが背輪に刃が入っているように感じてます。
91  二水永濶縁 概してこの種は美品が多いのですが、美人はいいですね。
94  芝不草点刔輪大様 95 芝不草点刔輪 94番は迫力あります。その後95番をみたらちっぽけに感じてしまいますが、これもなかなかの美品です。
101 カタログには岡山銭小字濶縁とありますが正しくは良恕小字濶縁です。これもなかなかの美銭。
103 正字背文最大様 確かに大きそう。あきらかに母銭クラスですが背の地肌に荒れがあり、母銭としては失格。そのため状態評価は美品というより上品クラスかも。未仕上げの原母クラスでしょうか?下値5万円は高いけど行く価値は充分ある???
109 天狗寛永 今年もたぶん入手できないでしょうね。見納めです。
112 退点文小文母銭 大きい!そして美しい!価格はともかく見てよかった。
136 高寛背一 画像以上に美しい。これは評価が上がりました。
144 明和小頭通 滅多に見られないので観察。Good!
147~148 仿鋳類 こいつらもなかなか手ごろでかわいいです。
149 万延巨字 その存在には諸説ありますが、やはりでかいですねぇ。
156 背ア無背 目の保養。
157 枝銭 金の成る木・・・縁起物です。欲しくなってきた。
262 263 287 絵銭寛永類 後出のものも含まれると思いますがなかなか楽しい。大黒はキュートでした。
327 土佐通寶当二百 美しいのひとことです。美術品ですね。
334 濶天保 赤くゴザ目のような鋳肌は銭譜の説明の通り。惜しいのは背當の輪際に新しい疵があること。でも欲しいです。
335 反足寶 長反足寶と同じ系譜のものです。使用感のある品ですが味わい深い逸品ですね。

下見後は足が痛いことを忘れて店頭で久々に選り銭を楽しみました。何も無いだろうと思ってましたが、文政大頭通がひょっこり顔を出してびっくり。思わず真剣になりまして、文久永寶の深字広永俯頭永も2枚発見しました。銀座コイン様ありがとうございます!
文政期大頭通と文久深字系2枚。文政期の大頭通は離用通はもちろん正字、大字より希少ないのです。
状態もまずまずです。
文久は深字広永系なのですがなかなか美銭。とくに中央のものは角が立つような未使用銭。深字と深字手との差異は寶王画の形状で見分けるのがわかりやすいです。(深字手は大王寶で横画が水平になります。)
このほかに俯永失点通や未使用の文久などを拾ってます。
 

10月28日 【銀座オークションカタログ】
一昨日、郵送されてきました。相変わらず充実のコレクション。ただし、今年は日曜開催とあって参加は微妙です。私注目の品は・・・
103 正字背文の25.9㎜最大様銭(5万円) これは濶縁気味の仕上げになっていないので画像どおりだとすると内径まで大きい原母クラス、ただし端正さが伝わらないのが不思議なので現品が見たい。
109 天狗寛永 (2万円) 毎年熱狂し、毎年敗れ去る手替り品。ただしもはや3万円以上払う気はありません。
112 退点文の小文母銭、(20万円) 買う気はないけど25㎜を超える大きさがGOOD。
136 高寛背一 (18万円) 未収品ですがたぶん手が出ない。下見はしたい。
147 仿鋳銭3枚 (5000円) お手ごろです。
156 背ア無背 (90万円) これは目の保養に!買えるわけないし、買う気もありませんが見たいです。
157 枝銭 (8万円) お手ごろ?研究鑑賞用に?
262 寛永絵銭3種 (1万円) 少し新しい感じもしますがお手ごろ価格。
287 寛永駒 (1万円) 日本の絵銭原品という言葉が光ってます。ただし、すでに持ってますので・・・。
327 土佐通寶 (80万円) その昔、渋谷の万国貨幣洋行で60万円で売られていたことを覚えています。名品です。
334 濶天保 (20万円) まだ見たこともない憧れの逸品。発見が戦後というのは気になりますがいい味してます。
335 反足寶 (15万円) 足が長いという言葉自体が憧れです。

 
10月24日 【白い明和俯永】
四国のK氏からの連絡。変な明和俯永発見の報告。直径は28.1㎜で重量は秤が壊れてしまったそうで不明。ただ、つくりは明和の通用銭だそうで、母銭に近い白さだとか。たしかに明和の母銭はドキッとするほど白いものがあります。
光沢はありますが、地(谷)部分が染まっていないので鍍金ではなさそうですね。軽く焼けたあと磨かれると銅替りに見えることがあるのですが、白くなるのは聞きません。明和期銭は銀座の鋳造で減量配合は比較的厳密だったようなので、銅替りにしても溶銅の上下の違いによるものでしょうかね?類品をお持ちの方ご一報を・・・。
10月20日 【ネットから】
変な天保を見つけた・・・ものすごく変。長郭でありながら郭幅が広い。磨かれてるようですし、99%圧延されているみたいです。ただ、同時出品されていたものに藩鋳銭が混じっていたのでみんなお遊びで応札していたのだと思います。その段階で出品者の魔術にはまってますね。
江戸コインオークションでも錯笵類がとんでもない価格で落札されてました。変わり者には用心して近づくべきでしょうが、皆様勇気があるようで・・・。
かく言う私も冒険心(邪心?)いっぱいで困ります。

※腰痛が緩和したと思ったら、足に激痛が来ました。本日、椎間板ヘルニアの宣告を受けてしまいました。
10月16日 【リハビリ中にて】
腰痛は一進一退です。昨日はあまりの痛みに早退。今日は小康状態ですが右足がしびれてます。下は四国のK氏からの投稿。異書の破冠寶だそうです。短通系ですが類品がでそうですね。(舎人坊氏の出品は長通系です。)

下左の画像はネットで気になって収集していたもの。たぶん、近代作の南方お土産か?記録を残してなかったので詳細不明。
右下は最近入手した中字の母銭。計測しましたが外径は25.65㎜あります。内径は20.5㎜で大型の母銭です。重量は4.1gとむしろ重めなのですが、手にすると軽く感じます。そう、材質が少し違う・・・黒く見えますが白銅質のようです。母銭仕上げですが寶下や背郭下に小さな星があり、完璧ではありません。中字雑銭に点々寶と呼ばれるものがあり、その系統かもしれません。目立ちませんが25.5㎜以上の中字は母銭であっても珍しいのです。
※名古屋のS様、メールありがとうございます。ぼちぼち頑張ります!
10月9日 【ぎっくり腰】
ひさびさに腰を痛めてしまいました。かつては過酷な肉体労働をしていた時期もあって15年前は筋骨隆々で、腹筋、背筋ともすごかったんです。腰痛は職業病でした。(筋肉が落ちると出る・・・といわれてました。)
実はまだ痛くて同じ姿勢が長時間続けられません。寝返りも痛い。ぼちぼちはじめます。
 
9月30日 【お恥ずかしい話】
7月28日の変な欠叉文をUPし忘れていたことに気づき、最近離れていた文銭の項目の再整理をしましたら・・・あらら、間違いがたくさんありました。とはいえ、銭譜によって分類がまちまちで、刔輪の度合い(三鍋氏は刔輪ではないと断言してますが・・・)を基準とするか、書体変化に目を置くかで分類はかなり異なります。また、刔輪度合いにしても青寶樓氏は広文(裕文)を刔輪ではなく再刔輪としています。(少なくとも背内径は大きいので私も同感。)古の大家が迷うぐらいですから、私など間違えてもぜ~んぜ~ん問題ない?のです。ついでに現物を見直すと、私がずっと進文としていたものが濶縁の痩文だと判明。どうりで刔輪には見えなかったはずです。したがって、掲示品の中に進文がなくなってしまいました。あわてて雑銭を調べ始めましたが、整理なんてしてませんので時間ばかりかかってしまいます。あきらめかけて1枚の文銭をひょいと見ると・・・あらら、なんと寛上削輪銭でした。某マニアが発表後に血眼になって文銭を調べていてようやく先日1枚発見した・・・という報告を聞きました。一方、努力も何もしていなかった私が労無く拾い物をする・・・世の中こんなものですかね?
ところで変な欠叉文は良く見ると寛尾がわずかに短くなります。お持ちの方はお調べ下さい。(濶縁短尾寛欠叉文とでもすべき?)
9月26日 【贋玉塚その2】
ネットで出ていた玉塚天保を入手。2枚で2万円+贋作魚幣+当て小判+贋玉塚山石刻印ですから価値的には損はないもののさして欲しくないものを買ってしまう悪い癖が出ましたね。山石刻印はいかにも手作り刻印といった形ですが、一応贋作のポイントはおさえていますので参考品として欲しかったもの。玉塚天保は古銭収集としては遊びの範疇ですが、玉塚氏が天保銭コレクターであり、人生の成功者でもあるところからも何らかの恩恵を受けたいところ・・・。氏の収集品の一部はたしか本座から伊勢神宮に奉納された様々な銭貨(おもに試鋳貨?)であったと読み聞きした記憶があります。伊勢神宮にまだ何か残ってないかしら?
 
9月21日 【寛永銭2題】
投稿画像からふたつ・・・上は寛永の面重文ということで送られた画像です。(ご投稿ありがとうございます。)ベースは不旧手の類。良く見ると面背逆製になっています。最近、私が錯笵や贋作に興味を持って書くので、その方面に過熱される方が増えてきましたが、これらはあくまでも余興ですよ。オークションに出るような錯笵は私も確かに欲しい・・・でも競り合うようではいけない・・・なぜなら贋作の製作者が市場が広がったと喜んでしまうからです。あくまでも余興ということで冷静に・・・。
でもこの品物を含み面背逆製はエラー銭としては純粋に面白い品です。
左の画像はヤフーに出ていた踏潰の広永です。サイズも大きかったので追いかけても良いと思ってたのですが、ものぐさな私はタイムアップ時間を忘れて出かけてしまいました。面背とも江刺のような雰囲気。実は出品者から事前に画像を送られて質問されていたのです。
結局、これを落としたのは東北在住のS氏らしい。踏潰研究ではすごい方です。伝え聞いた話では江刺風の仕上げはときおりみかけるものの、面背とも江刺風仕上げのものは初見だとのこと。
逃がした魚は大きかったかなぁ・・・。
 
9月20日 【mini発見】
薄肉の薩摩横郭を入手。落札品ですが我ながらくだらないものに目をつけたものだと感心しています。どうせならちょっと奮発して、離郭の玉持刻印とか琉球の小字あたりに応札すれば入手できたのに・・・。原品はよほど蔵主にかわいがられたのに違いありません。手ずれでつるつるの伝世の味が出ています。薄さは2.3㎜、重さは18.3gとなかなかプリティなサイズです。商品価値的なものは皆無ですが、資料価値としては充分です。
ところで本日到着した『収集』誌の文源郷氏のマニアックコーナー(文銭分類入門)で退点文異爪永というものが載っておりました。これは私が爪頭永として拾っていたものと同じですね。さすが文銭マニアは探査の深さが違います。でもって探査の発表者が3人もいる・・・ということはありふれている変化?・・・なのかしら。評価も1500円くらいですしね。
 

9月19日 【オークションネットの古銭入札誌11号】
矢野社長名でメールが届きました。原文のまま掲載します。

いつもお引き立て戴き、ありがとうございます。さて、毎年月恒例となりました、古銭入札誌第11号を本日19日(土)一斉発送致しました。又、本日(19日)、幣社ウェブサイトにもデータをアップ致しましたので、ご案内申し上げます。今回も中国古文銭、歴代銭類が多数掲載されております。状態のよいのは勿論のこと、極めて希少なものが多数出品されております。 又、『清朝銭図説咸豊泉譜』掲載の原品も出品とされておりますので、是非、ご覧下さい。
 
 
9月18日 【銀座コインオークションカタログ】
銀座コインからカタログの案内が来ていました。出品ロット1259点、相変わらずの珍銭奇銭のオンパレードです。ここのところ古銭相場は不況の影響もあってやや伸び悩み気味。珍品類は蔵主の売り惜しみもあってなかなか出てまいりませんが、このオークションは別格でしょう。

カタログ発行日 10月20日 2000円(送料込み)
郵便振替 00140-0-131572 (株)銀座コイン オークション事業部
開催日 平成21年11月29日(日) 帝国ホテル牡丹の間(2F)
下見開始 平成21年10月26日~


お問い合わせ 03-3573-1960 (株)銀座コインオークション事業部
〒104-0061 中央区銀座5-1 銀座ファイブ1階 銀座コイン内
 
9月15日 【贋玉塚】
贋作玉塚天保の拡大刻印画像です。こんなものまで生み出してしまうなんて恐ろしいですね。商魂たくましいというかあさましいというか・・・。古銭には必ず贋作がつきもので、なかには存在そのものが疑われるものの名品として君臨するものもあります。陶芸の世界では永仁の壺事件のように名工がかかわったと言われる事件もありますが、古銭贋作も有名研究者が関与することが多くあります。私が聞いたことがある近年の贋作者(S氏やO氏)も古銭界では比類なき有名人でした。古くは稲垣しかり、ラムスデン、福西、加賀千代もみんな大変な研究者です。病巣は根深いのかもしれません。(一方で罪を擦り付けられた新渡戸仙岳氏など気の毒な方もいます。)
左の刻印形状については細かい論評は控えさせて頂きますが、通常のものより弱々しく書体が異なります。
 
9月14日 【なじみのお店】
私の住んでいる県には古銭商が何件もないのですが、このお店はもうかれこれ30年以上の付き合いになります。付き合いというほど通っているわけでもないのですが、たまたま近くを通ると何かないか聞いてみます。
最近、天保銭や寛永銭のウブ物は入らないの?・・・と聞くと、意外にも良く入るよとの返事。見せてよ!と言うともう売っちゃったからない・・・そうです。なんでも古い両替商の蔵から天保銭がカマスで出てきたとのこと。一袋60Kgぐらいあったのをいくつもばらして持ってきたから1万枚くらいあったかもしれない・・・なんてサラッと言います。
東京の古銭屋に持ちかけたら買い叩かれそうだったので地方に電話してきたそうで、1枚いくらなら買ってくれるとの交渉だったそうです。狸親父ですがピンときたものがあったらしく、1枚400円で買うと返事をしたらすぐ持ってきたそうです。さびも無く状態も極上で、親父さんはそれをすぐに1枚500円で未選別のまま売り抜けてしまったそうです。
目は利くはずなのにそのまま売り出したのはもったいないと思うのですが、良心的な商売だからこそ顧客がいるんでしょうね。問い合わせが九州からも来たよと言っておりました。60kgだと3000枚くらい・・・1枚500円なら150万円・・・う~ん、手が出ない。悔しいので名刺を置いて今度は入ったら先に連絡下さいと言ってきました。ただし、大量購入する自信はありません。でも選らせてくれるなら手数料払いますから。
 
9月11日 【東京交通会館へ】
ひさびさに東京交通会館へ行きました。今週の労働もきつかったので、まぁ、気晴らしを兼ねた自分へのご褒美ですね。軍資金があるわけでもないし、欲しいものがある可能性も低い・・・江戸コインオークションの下見でもしようかな・・・といった軽いノリです。
オークションで確認したかったものは・・・なんといってもNo463の錯笵類です。案の定人気だったそうです。確かに原品はとても面白いです。ただし、この手の類は贋作覚悟で突っ込む気持ちがないと後悔します。たしかに妖しいです・・・でも面白いからやめられない。
お店をいくつか回りましたがめぼしいものがなかなかない・・・あっても高いので買えない。U美術店は相変わらず良い物がたくさんあります。(幻足寛の母と日光御用銭の大様がありました。)素通りするのが申し訳なく、ついつい必要ないものを購入してしまうのは日本人の悲しい性。K堂では親父さんの笑顔に負けて薩摩長郭長尾通を購入。きれいだったので入れ替えのつもりですが、この出費は痛かった?
今回の収穫はNコインにおいて購入した称:福岡離郭中濶縁。中濶縁という名称の定義はなかなか難しいところで、世間では違うといわれてしまいそうですが、個人的には福岡離郭は濶縁・中濶縁・普通品とがあると思います。中濶縁は内径44㎜以下(濶縁は43.03㎜くらい以下)で、内径を計測主体としたのは銭文は砥ぎの関係でつぶれるものが多いからです。(5月6日の記事参照)
濶縁は普通品より内径で1㎜以上小さくなりますが、もうワンクッションないとここまで差は出ません。現在、普及している銭譜関係に中濶縁という名称はおそらく掲載されていませんが、天保泉譜(勢陽譜)のNo70は内径が小さく中濶縁銭です。(仙人からもお聞きしたように思います。)名称を含めて分類定義が改められる日もあると思います。ややこしいのは細輪とか細縁という分類名称が定着してしまっていることで磨輪とすれば判りやすいのですが・・・。
Nコインで購入したものは刻印は普通刻印で玉持ちにはなっていませんでしたが肉厚で重さは26.1gもありました。最高記録(27.1g)には及びませんでしたがこの調子なら30g超過のものもきっといつか見つかるのではないかしら。今回で離郭は9枚目のサンプルで、仙人への道のりがまた一歩前進です。
もうひとつの収穫はE堂で見つけた会津短貝寶の無刻印銭。未使用色が残って厚肉でなかなかのもの。会津は刻印落ちがあると聞いていましたが初めての確認。会津藩は幕府を支えたので、刻印落ちもお墨付きのものだったのでしょうか?(流通を急いでいた?)
ところで目が本当に悪くなってしまい、交通会館の照明でも良く見えない。寛永一文銭は文字か小さくて見る気が起こらない。次回からはメガネ・ルーペ・ノギスは必須アイテムです。
 
9月10日 【江戸コインオークションカタログ】
江戸コインオークションカタログが到着。20周年記念だそうで歴史を感じますね。開催日は10月11日の日曜日。そういえばカタログ発行についての記事を書いていなかったなぁ・・・と思い、収集誌を見直してみたのですがどうも掲載されていないようですね。
と、いうわけで詳細情報についてここに記しますのでご確認下さい。

平成21年10月11日(日) 12:30~ 品川ホテルパシフィック東京
お問い合わせ 03-3574-0010 ウインダム株式会社

〒105-0004 港区新橋2-20-15 新橋駅前ビル1号地下1階109号


そういえばオークションネットの入札誌も今月発行の予定です。ウェブカタログも出ると思いますので皆様チェックして下さい。
9月7日 【細郭手】
大和文庫に出ていた細郭手天保を購入してしまいました。ほとんど特徴のない鋳写し天保なのですが、このあたりを雑銭からひょいと拾えるくらいになれば楽しいですね。計測してみると銭文径が確実に縮小しています。それ以外にも縮形なのに重量が規定値オーバーですし、穿内の仕上げが本座と異なり4辺きっちりヤスリがけされています。(本座はけっこう大雑把で3辺仕上げが多い。また、やすりは背方向から入ります。この特徴は秋田のM氏に教えて頂きました。)そういう意味では模範的な不知銭サンプルでした。
 
 
9月3日 【見聞録作業】
子供の夏休みが終わり、学校へ行く時間が早まった結果、ほんの少し朝の作業ができるようになりました。現在、勁永をやっていますが初めて大型銭が出現しました。ただし、この位置づけが非常に難しい。銭径、厚み、重量とも充分なのですがやや外形に歪みがあり焼け伸びの可能性を完全否定できません。できることならもう1枚同じ様なものの出現があれば良いのですが・・・。
 
 
9月1日 【夏が終わってしまった・・・】
ここのところ何も収穫なし。古銭からもやや遠ざかり気味です。浮気性の私はいろいろなものに手を出し、皆中途半端です。最近はまったもの・・・ゴルフ、俳句、将棋、エクセルマクロ、ビデオ・・・と、まぁ一貫したものはありません。気になると本を購入してくるのが私流で、ビデオ以外の雑誌、文献がどんどん増えてしまいます。そうこうしているうちに何もせずに夏が終わってしまいました。子供にはあまり思い出を作ってあげられなかった悪い父親です。それでも子供と動物にはなぜか好かれる私です。
玉塚天保などがときおりネットに出ていますが、贋作がありますのでご注意下さい。文字が小さく雰囲気の違うものは贋作です。人が入に見えるもの、榮次郎が栄次郎になっているタイプも要注意です。
本音を言うと私は参考品として贋作が欲しいのです。
 
 
8月25日 【見聞録から】
現在、勁永の部をだらだらと続けています。なかなか新発見がないのですが、石川氏の指摘のように四ツ寶は次鋳的なものが存在していて、背の輪幅、郭幅もまちまちのようです。ただ、これを一種とするには中間的なものが非常に多く母銭レベルでの確認が必要だと感じます。と、いうのも四ツ寶の鋳造は非常に悪く、とくに背側は乱雑なものが多く見られるから・・・これは鋳造の際の鋳型の踏み固め、型〆の強さも影響すると思いますが、粗製乱造の感が否定できないからです。
とはいえ、背のバラエティさは見ていて楽しく、特に特徴の顕著なものをサンプルとして収集するのはアリだと思います。また、次鋳については必ず存在すると思うのですが計測が難しいのと、保有サンプルからの出現率が予想以上に少ないのが気になります。すべてを計測していないので見落としも多数あるとは思いますが、0.1~0.2ミリ程度の微妙な誤差ですので・・・。なお、寛永銭の内径は必ずしも真円を描いていません。鋳造の際に鋳型は縦に置かれ溶銅を注がれます。そのため重力の関係で上下方向に型が伸びる傾向にあると推定しています。寛永方向・通寶方向では微妙に大きさが異なるのです。

不知天保銭の通寶小字は、天保に比べて通寶の文字萎縮が著しいようです。(8月14日参考)覆輪、刔輪による写しで母銭をつくった・・・というより、それを元に新規母銭を手作りで元から作ったということでしょう。寶の貝画の底部に特徴的な加刀があり、それはまた長反足寶の技法と良く似ています。長反足の寶貝の底部の特徴は不知天保銭分類譜でも指摘されています。この長反足もまた新規母銭によるものであろうことは原品を見る限りうなづけることです。

※本日から久々(?)に出張です。
 
 
8月21日 【ネットから】
最近収集した画像です。(関係者の方ごめんなさい。)右側は書体製作的には本座ですが通字の辵が異様に長く変化しています。鋳だまりの類かな・・・とは思うのですが面白くて応札しようと考えているうちに時間切れになってしまいました。ただし、最終価格は1万円を超えてしまいましたね。病気ですね。下は紅葉寛永の駒曳銭。書体製作とも面白い品です。この手のものはなんでもありですね。
子供の学校でとうとう新型インフルエンザが発生しました。学童保育もしばらく中止です。

追伸
ベルギーのT様・・・おみやげありがとうございます。
お電話まで頂いたのに、身内の不幸と重なってしまい大変失礼しました。
 
8月16日 【見聞録再開】
最近、さぼっていた見聞録を再開しました。神様がごほうびに勁文の最大様を与えてくれました。でも道のりはまだ遠いです。
 
8月15日 【鬼のいぬ間に・・・】
女房達が家族旅行に出かけました。家族旅行・・・といっても私はなぜかお留守番・・・毎年恒例なので慣れています。女系だけの外出で、エステ・グルメ・買い物のツアーですから男は無用なのだとか。というわけで留守中は私もやりたいほうだい。『鬼のいぬ間に・・・』の格言に従い、まずは洗濯物を片付けます。最近は良く女房が洗濯してくれる様になりましたが、どちらかといえば洗濯は私が主役。乾燥機つき洗濯機は我が家の力強い味方で、私の愛機です。床に散乱していた荷物類も整理し、床面を露出させたところで大掃除開始。私は物を捨てられない女房と違い『捨て魔』ですから、気に入らないものは次々に捨てまくります。本棚に突っ込んであった週刊誌、文庫本(女房は風呂で読書する癖があるのでぼろぼろ)から、赤ん坊時代の布団、おもちゃなどどんどんゴミ袋へ・・・あっという間にゴミ袋は5~6袋がいっぱいです。棚のディスプレイや子供部屋も家具を動かしながらキンチョーサッサで拭きまくり・・・私はホコリが大嫌いですから・・・。猫を飼ったため細かい毛がたくさんあるのも気に入らない・・・あぁ、さっぱりした。この大掃除は毎年の恒例行事になっている気がします。女房にはじめてプレゼントしたものが掃除機だったことを思い出します。(それも私の愛機になりました。)
そういえばその昔、女房にプレゼントした『ライオンキング』のペアチケットはどこに行ったのでしょうか?
女房は『あんたが掃除して捨てたに違いない』と主張し、私は『貴重品をしまわずゴミみたいに部屋にほったらかしてあるなんて信じられない』と怒り(謝り)まくった苦い記憶があります。当時はプラチナペーパーでしたからかなりの損失でしたね。掃除しながら注意していると・・・大事な書類がメモ用紙代わりに無造作に電話の横などに放置してあります。そのうちのいくつかは重要連絡や未開封の手紙だったり、しかも私のもの・・・あぶない!恐ろしい!敵は身内にあり!悪意が無いことを祈ります。
家の内部はかなりきれいになりましたが、私はホコリにやられてアレルギー状態です。(涙・くしゃみ・鼻水が止まりません。)目が良く見えず、古銭整理は休止です。格言どおりの行動でしたが、ちょっと意味が違うじゃん・・・という寂しい1日でした。

※ネットに寛文期亀戸銭正字勁文入文が出てますね。ちょっと高いけど、希少度から言うと妥当かしら?手替りコレクターは必見の品ですね。また、寛永の絵銭で見たこともないのも出ています。紅葉寛永の背キリン(異文)というものの実際はキリンじゃないですね。絵銭は何があってもおかしくないのですが実によくできていますね。
 
 
 ①              
8月14日 【銭文径比較】
長郭手長足寶の銭文径比較です。①が基準銭といいたいのですが、実はこれも長足寶(大様)でして銭文径は40.75㎜です。本座長郭が41.5~8㎜なので推定で2度の写し程度の縮小です。②はわずかに銭文径が小さく40.4㎜。画像の加工がうまくゆかなくて①より大きく見えますが長径は①とほぼ同じ。(①は台形状態で背径は②より大きい。)鋳写し回数は3回程度。

③は通寶小字としたもので銭文径は39.9㎜です。ここまで小さくなるには4回の写しが必要です。さらに長反足と呼ばれるものはさらに縮小(39.65㎜)していますので本座から5回の写しが必要になります。
とはいえ、必ずしも実際に鋳写し作業が繰り返し行われたのではないと思います。なぜならこれらの長足寶類は極めて製作が良いので技術的に考えて鋳写してまで母銭を作るまでも無いと思われるのです。推定になりますが母銭担当者は元の書体を寸分違わぬようにきれいに写して新しい母銭を作ったのではないか・・・とも考えられます。
すなわち長足寶は職人芸のなせる業・・・だから銭文径が小さくても美しい芸術品なのではないでしょうか?

※アクセスカウンターがついに19万人を突破しました。目指せ20万人、そして100万人!
 
 
8月9日 【張足寶狂想曲】
銭譜あわせ型の収集をしていると、銭の実態が見えなくなることがあります。私にとっては張足寶が良い例で、奇品館のNo30に不知長郭手として掲載しています。これは当百銭カタログのNo220にほぼ正合していて、同じ拓と思われるものが不知天保通寶分類譜にも掲載されています。私はこの手は長郭手と決め付けていましたが、銭譜を良く見ると細郭手にも同じ名がありますので結構迷います。拓図の印象から、自分の所有物は『保点が長く』長郭の手だよな・・・と考えました。既存の銭譜にあわせて考えてしまったのですね。でも背當書体を見るとどうも長郭には見えない。たまたま八厘会の席で自分の所有品を披露して、これ(=当百銭カタログのNo220)は細郭の手のような気がしますと発見のつもりで発言しましたら、『張足寶には長郭手と細郭手の2つがあり、長郭手はよくある。細郭手の方が珍しい』というアドバイスを頂きました。その瞬間、私は自分の所有品はやはり長郭手系の張足寶だったのだ(少ないほうを持っているはずはない)と決め付けてしまいました。
したがってCCFオークションで天保通寶と類似貨幣カタログ原品の細郭手張足寶が出たときには、これは自分へのプレゼントだと思ったくらい(病気)でした。さて、CCFで無事落札してから少したち、もう一度現物を良く見ると・・・あれれ、なんか見覚えがある書体です。結論を言いましょう・・・やはり当百銭カタログのNo220は今は細郭手張足寶とされるものです。厳密に言えば銭譜に誤りがある。私はそれに気づきながらも自らリセットしてしまっていました。ただし、瓜生氏の分類が間違っているとも言い切れません。なぜなら、この書体は長郭と細郭のあいのこの手なんです。保点が長く湾曲していてオリジナル性豊かなんですね。かくして私の手元には天保通寶と類似貨幣カタログ原品とそれ以上に美しい細郭手張足寶が同居することになりました。(欲しい方がいらっしゃいましたらお譲りしますよ!)
さて、その失敗に全く懲りることなく、ただ今私の手元に不知長郭手の張足寶(長足寶)がまたあります。長径は49㎜を超えていて大きいのですが覆輪の手であり銭文径は所有しているものより一回り小さくなります。銭文径の変化は画像でならべると面白そうなので次回掲載する予定です。
※最近、更新が少ないとお叱りを受けそうですね。忙しいんですほんと・・・。職場内はトラブル(インフルエンザ騒動)が発生していて大変でしたが、なんとか危機から脱出できそうです。
 
 
7月28日 【変な欠叉文】
ひさびさに横浜古銭研究会でねらって落札できた品です。欠叉文としかうたわれていなかったのですが一目見て変です。欠叉文には2種類あると聞いておりましたがこれがその変種、痩文の欠叉文です。文源郷氏の収集の連載7月号にさらっと載っていましたが、本来の欠叉文(裕文の欠叉文)が紹介される前に掲載されたので気づかず見落とした方も多いのではないでしょうか?
私は文銭の耳より話の第二作で存在を知りましたが、入手したのははじめてです。本体の欠叉文に比べて書体にしまりがなく、交叉部の欠け具合もいまひとつで欠叉文になりきっていません。第二画がうわぞっている感じもあります。実物はひどく変な書体ですが本体よりかなり少ないようですね。おそらく、入札誌では出品者は知っていてわざと混ぜ込んだんじゃないかと考え、私なりに正当な価値評価で応札させて頂きました。独り相撲じゃなければ良いのですがね・・・。ほかに気づいていた方・・・いましたか?
7月23日 【仙人への道】
仙人と知り合いになれて、天保銭について大分熱が入ってしまっています。とりあえず段位認定の初段レベルを目指しているのですが、おかげで基本銭に対する知識はかなりつきました。銭譜にない変化も、製作から考えると納得ができるようになり、拓本書体だけで見ていた頃よりも少しだけ進歩しています。昨年はとにかく曳尾10枚にやっきになっておりましたが、無事クリアし今は離郭をクリアすべく奮闘していますが、これがなかなかの難敵です。ただ集めるのではなく、できるだけ特徴のあるものをと考えているのですが、通常品、玉持刻印、濶縁、細郭、広郭、中郭、厚肉、爪百などを収集しましたが、この後が続きません。非離郭、薄肉、銅替り、中濶縁など目指すものはまだあるのですが道は険しいですね。
 
7月22日 【ベルギーからのお電話】
私のサイトを海外から見ているという方から、メールに続き国際電話がありました。(アドレス交換したため)便利な世の中になったものでパソコン回線を使ったⅠP電話でしょう。ときどき雑音が入るものの鮮明に聞き取れますね。もちろん会話は純粋な日本語、彼は日本人ですから。実は彼から父君の収集した天保枝銭を見て欲しいとの依頼が・・・。私は鑑定士を名乗るものではないので本当は辞退すべきなのですが、興味本位でOKしてしまいました。何でも京都の由緒正しい家柄で、売買にかかわる書付が存在する、古くは大判なども保有していた・・・とのことですから少なくともお金持ちの家!鑑定の結果は・・・残念ながら贋作でしたが、交流の輪が広がりましたかな?
ところで、書付にあるという日本貨幣研究会 会長 山田 半兵衛とは何者なんでしょうか。
昭和14年6月30日付け 大阪市天王寺區勝山通り 日本貨幣研究會 会長 山田 半兵衛) ご存知の方はお教えください。

※ここのところ金欠暇なしで更新がおろそかになってしまっています。子供が小学生になり、朝が早くなった(戦争になってきた)のと、猫がやたら早起きで自分の生活ペースが守れずやたら眠い・・・。もともと夜更かし早起きは私の生活パターンだったのですが、猫が私に寄り添って(かぶさって)寝るために熟睡ができていないのです。目もかなり悪くなり集中力がなくなってきました。
 
 
7月20日 【CCFに行ってきました!】
6月15日の自粛宣言もどこ吹く風、日程をやりくりしてCCFに行ってしまいました。CCFオークションははじめて、CCF自体にも2度目くらいの参加です。渋滞を予測して早朝に自宅を出発しましたが、下り方面の大渋滞を横目に高速道路は予想外にスイスイで1時間半以上前にホテルに到着。さすがに会場にはだれもいませんでした。しばらく待つと係員の方々が次々に会場入り。受付時間を聞くと9:30、下見受付は10:00からという返事。オークションは10:00なのでそれでは下見ができません・・・と抗議しても係りの方は当惑するばかり。地方から泊りがけで来た方も同意見で、結局主催者側の配慮で15分前に下見開始になりましたが、一部の天保銭のみの下見しかできず寛永銭類の下見は全て断念せざるをえませんでした。オークション開始時間、下見時間については次回から再考をお願いしたいところです。
さて、下見の関係もあってオークション開始時間には会場は3分の入りといった感じで少しさびしい内容です。オークションは淡々と進みましたが穴銭の部は大きな競りも無く、メール応札対会場といった感じです。下値の高いものや状態の悪いものには買い手がつかず、不落も目立ちますが、参加者にとっては安く目的の品が手に入れられるチャンスです。
今回の目標は6153番の離郭細郭と6159番の不知細郭手張足寶(類似貨幣カタログ原品)です。チャンスがあれば6156番の狭足寶、6157番と6158番の長郭手張足寶もと考えましたが、6156番は下見できず状態もいまひとつそうなのでパス、6157番と6158番は状態も良かったのですが6153番が購入できた後だったこと、重品になるのと財政面から見送り。6159番はやや薬品磨きの色合いでしたので5万円になったらやめようと思っていましたが4万2000円で落札。前述しましたが6153番の福岡離郭は17000円であっさり落札、これはラッキー。おまけで6150番の曳尾狭天をも落札してしまいましたがこれは余計な出費。
その後、会場で天保仙人様と合流して色々お話をお伺いしました。不知長反足寶の系譜をお聞きし、私が通寶縮字とした品が同じ系譜の品であることの証拠なども確認できました。私は途中退席してしまいましたが、日本穴銭のあとの絵銭、中国銭はかなり盛り上がったようです。絵銭に贋作なし・・・と言われるように、絵銭コレクターは割り切ったコアなファンが多いこと・・・中国銭は好景気が支えているようです。
名古屋から見えたS氏とも合流してお昼ご飯も仙人にご馳走になりました。(ありがとうございます)
高額すぎて私はまったく眼中に無かった6154番の石巻反玉鋳放は少し特殊な品で、仙人も気にしていた逸品だとのこと。しまった、下見しておくべきだったと思いましたが後の祭り。このあたりの真贋は全く判らず、私はみんな贋作に見えて疑心暗鬼になってしまいます。午後からは外国コインでしたがけっこう会場はいっぱいでしたね。(私は覗いただけ。)
さて、最近はみんなオークション慣れしてしまい、以前のような青天井の会場競りは日本穴銭ではあまり起こっていません。出品内容にもよるのでしょうが、入札との逆転現象がおき始めているような気がします。逆説的に言えば、オークションは参加すれば必ずチャンスがあるということでしょうか?6157番と6158番の長郭手張足寶は35000円、28000円とかなりの安値落札です。本音を言うと私も欲しかった品です。
 
 
7月16日 【極薄の天保】
ネットオークション出入手した薩摩広郭。薄そうでしたがそれほど期待はしていませんでした。(落札価格は510円です。)本日、届いた封筒は何も入っていないかと感じるくらい軽い。中を見て触ってすぐ判りました。異常なくらい薄い品でした。計測結果は肉厚2.05㎜、重さは13.8g・・・合格です。重さは仙人宅で見せていただいたものより軽いようです。(万歳!)画像で極肉厚のものと比較すると3分の2以下ですね。(左側は3.3㎜、30.7gのもの)

極薄肉の琉球は重さ15.4g、肉厚2.15㎜でした。これも超希少品です。お譲り頂いたのは四国のK氏です。ありがとうございます。


← 現在、暫定日本チャンピオンです!
7月9日 【再始動】
かなり長期間更新できませんでした。この間、ずっと研修の勉強をしてました。(レポート類を書いてました。)私は心配性なので、締め切り前に仕事はやっつけるタイプ。本日も、研修会場に1時間も前に到着。(研修中は居眠り。)アリとキリギリスでは間違いなくアリタイプですがウサギと亀ではウサギタイプです。更新を休んでいる間に書いていた提出レポート類(18000字ほど)はすでにほぼ完成です。提出日は11月末までなのにと、女房にはあきれられてしまいました。宿題は早く終わらせて思いっきり遊ぶタイプですから。
 
 
6月27日 【出張先から・・・】
外出先でメールチェック。すると四国のK氏から投稿画像が・・・。不知長郭手の離貝寶になっているもの・・・らしい。ネットで拾ったそうでこの方はなかなか目が利く方です。
最近は出張続きでなかなか更新もままならず、頭にきて本日はパソコンをカバンにつめて出かけてきています。おかげで大荷物ですが、出張期間は退屈しないですむかもしれません。
ただ、CCFも絶望的になってしまいそうです。過労死かストレス死しそうです。


※5月12日の琉球を格安でお譲り頂きました。記事にする前に自宅を出てしまいましたので掲載は後ほど・・・。
6月20日 【中字背文白銅大様母】
KJ氏からのお礼の投稿。昨年の銀座コインオークションに出品された中字の白銅母です。白いだけでなく大きい!外径はなんと25.85㎜に達します。九州のK氏投稿のもの(投稿コンテスト秘宝館に掲載中)のものも白銅かかっていましたが、これが本来の色なのかもしれません。九州のK氏の所蔵品は円空仏のような荒々しさが感じられましたが、こちらは平安時代の仏像のような清らかさ。甲乙つけがたい出品で、これはまがいのない母銭でしょう。内径も20.9㎜あるそうです。
CCFのカタログ到着!参加できるかはかなり微妙ながら欲しいものが複数あるから困りました。
 
6月19日 【縮文母?:投稿画像から】
JKさんからの投稿。猫に足にかみつかれ午前3時にメール確認しました。(寝不足です。)正字背縮文の廃棄母ではないかとのこと。直径は25.2㎜で内径はおおむね20.4㎜ほど。画像のように背はいざらった痕跡があり地もきれいですが面側の地肌はやや荒れ気味で郭内の仕上げも不完全のようです。正字狭文の母ということで購入されたとのことですがちょっと変です。久泉研究資料をひもとくと狭小文の項目がありどうやらそれに近い・・・でも、こちらのほうがさらに狭文に見えます。文尾が屈曲してはねているようでかわいいし、狭小文と縮文のあいのこといった感じです。あとは穿内やすり仕上げがないことをどう判断するかですが・・・画像からはここまでですね。ただ、背の地の感じはとても良く、母と判断してもよさそうな気がします。廃棄母というように疵が入れられているようで、それが惜しいのですが、そのような加工があればばおさら母銭の可能性がありますね。
仙人様から 不知長郭手長反足寶の昭和贋作説(不知天保銭分類譜)については間違った情報であるということを聞きました。これで心が少し楽になりました。と、同時に良い物を手に入れられたという満足感が増してまいりました。ありがとうございます。
 
6月15日 【オークションネットに行ってきました!】
無理やり日程を調整をして交通会館に行ってきました。目的はオークションネット。
私の本命は・・・ずばり不知天保銭分類譜原品の長反足寶でした。平成19年12月ののオークションネットⅩに出品された原品そのもの。2度目のチャンス(ピンチ?)でした。前回落札値は22万円でしたが今回は競り合いが起こらず19万円で落札。たぶん20万円を超えたら弱気の虫が目を覚ましたことでしょうが何とか入手。当然のことながら現金の持ち合わせはなく、あわててキャッシュコーナーに・・・。久々に見る札束は5分後には他人のもの。本当はどおだぁ・・・と札を投げ出したかったのですが、支払いながら係りの女性に精一杯言い訳をしているいつもながらの自分がおりました。ついでに妻にばれるのが恐ろしくて領収書はもらえませんでした。
帰宅したら社長から直々にメールが・・・(と、言っても私だけに送信したのではないと思いますが・・・:以下、一部転載)

この度は第13回コインオークションにご参加戴き、ありがとうござました。皆様のおかげをもちまして、盛況の内に、無事終了することが出来ました。結果表を幣社ウェブサイトに掲載致しましたので、ご覧下さい。併せて、不落品のアフターセールも行っておりますので、こちら もご高覧戴ければ幸甚です。次回、9月発行予定の古銭入札誌(11)、12月開催予定の第14回コインオークションへのご出品を承っておりますので、よろしくお願い申し上げます。今後ともお引き立ての程、よろしくお願い申し上げます。

それにしても上半期はこれで終わり・・・下半期は当面自粛します!反省してます!
オークション入手品(左端)と交通会館で見つけて購入してしまったもの。右端は長郭手覆輪。延展加工かな・・・と疑いましたが銭文径が小さい。中央は不知細郭手の縮径銭。穿内仕上げが面白い。
この他にも、密鋳小字写しを2400円で・・・これは踏潰系です・・・、退点文の退点文もどきを500円で入手。まずまずの豊作でした。

※ところで長反足寶について、不知天保銭分類譜に気になる一文がありますね・・・。
6月11日 【天保2題】
ここのところ忙しく、投稿画像の整理もままなりません。
九州のK様をはじめ数少ない投稿ファンの方・・・すみません。
そんななかネットで落とした天保銭2枚。上は不知広郭手無刻印未仕上銭という触れ込みの品。とても地味ですが、たしかに無刻印でやすり目は古いもの。ただし完全な未仕上ではなく、穿内にはかんたんに処理はされているようです。これを見て私は江刺銭の肌だ・・・と直感的に思いました。不思議な品ですね。
ところでこの品、規格は本座とほぼ同じです。風貌はどうみても本座外・・・なぜなんでしょうか?(本座のサンドブラスト加工?・・・重量から見てそれはありえなそう・・・謎です。)

下の天保は誰が見ても萩の平通です。問題は肌がすんごくなめらか~ぁなこと。変色から見て少し火に入ったことは想像できますが、それとこの地肌は関係ありません。何より背が深い。もしかして通用母・・・なんて想像もしてしまったのですが、そんなに大きな品ではなく背の花押横の鋳だまりがそれを否定しています。
天保銭事典には肌の滑らかなタイプの平通があると確かに記述があります。私をはじめ数人の応札者はそれをはじめて見たからなのでしょう。お祭り状態になってしまいました。
仔細に観察すると肌が滑らかなのは鋳ざらいがされていることが分かります。画像にはうまく出ませんが、確かに引っかいたような痕跡が下半分中心に随所にあります。(鋳肌はしっかりありますので、後天的なものではありません。)また、文字の周囲や輪際も彫りこまれています。
平通鋳ざらい銭あるいは平通深字と名付けるべきでしょうか?
皆様も探して見て下さい。
6月6日 【繁忙月】
だいたい忙しい月は決まっているのですが、今月から来月頭にかけては殺人的なスケジュールが続きます。研修だの企画だのが目白押しのなか、息抜きでゴルフまでやってしまいました。嫌いではないのですが、1年ぶりのフェアウェイは・・・長かったです。ネットオークションで平通の深字気味のものを落札。天保銭事典によると平通には肌の滑らかなタイプもあるそうでこれがその該当品かな?同じように不知広郭手の粗肌銭を落札。江刺銭風ですが・・・後作の可能性は大丈夫でしょうか?無駄遣いの日々・・・。
 
5月30日 【オークションネット】
何気なくメールを見るとオークションネットからご連絡が・・・以下にほぼ全文を載せます。

いつもお引き立て戴き、ありがとうございます。さて、毎年6月恒例となりました、第13回コインオークションを6月14日(日)、有楽町の東京交通会館3階グリーンルームにて、今年も開催致 します。つきましては、カタログが完成致しまして、昨日(5月29日)に一斉発送致しましたが、本日(6月30日)、幣社ウェブサイトにもデータをアップ致しましたので、ご案内申し上げます。今回の目玉は清朝の歴代銭母銭類となっております。状態のよい のは勿論のこと、極めて希少なものが多数出品されております。又、『清朝銭図説咸豊泉譜』掲載の原品が多数出品となっておりますので、是非、ご覧下さい。

これだけ案内されちゃ行かなくちゃ!ここのところ休みが取れなかったのですが6月14日はなんとかなりそうです。 
 
5月25日 【不知張り合わせの情報】
前日記事の不知細郭手が新訂天保銭図譜のNo159(刔輪)と同じではないかとのご指摘がありました。たしかに銭譜を見る限りその通り、雑銭の会の会員専用掲示板で話題になっていたものに近いようです。そうなると応札しなかったのは大失敗?締め切り時間ぎりぎりで入れてやろうと考えていて、(誘われ飲みに行って)気づいたらオークション終了30分後でした・・・残念。
 
 
ハズレ! 細郭細輪でした!
5月24日 【天保3題】
ネットで注目していた天保銭。左上は明らかな不知長郭手覆輪で背に痕跡らしきものもある佳品です。当然ながら高騰して3万円超過で落札された模様です。
左下は不知貼り合わせ様ということで出品されたもの。面が細郭、背が長郭という取り合わせ。うっかりして応札を忘れてしまいましたが1万円台で終わった模様。面白いけど金質がなんかひっかかる作風です。(負け惜しみ)
右上は本座細郭に見えますが、細縁で良く見ると深淵状に刔輪の痕跡が見て取れます。撮影の影かと思ったのですが錆びの形状から見て何かがありそう。これは私が1000円で夢を買いました。
5月19日 【お遊び?投稿から・・・】
短尾寛方冠寶通用銭発見者のⅠ氏から・・・。左は舎人坊氏が発表した享保期仙台石ノ巻銭の重揮通無背大破冠寶・・・の異品です。(2月23日の記事参照)寶冠点が残っているところなどが違います。(鋳切れ?)
中央は正字背大文(あるいは濶文?)やや横郭気味になっていることから横ズレによる産物でしょうか?Ⅰ氏はお気に入りだとか・・・このような小さな発見が大発見につながるのかも。
最後は正字背文深冠寛?・・・。偶然かそれとも新種か?・・・お遊びですが面白いです。ご投稿ありがとうございました。

※5月12日の薄肉琉球は末期銭で仙人も未見の品だそうです。これは珍発見です。皆様も探して見て下さい。
 
5月12日 【薄肉の琉球】
四国のK氏からの投稿画像です。(ありがとうございます)
琉球の中字ですが、背田の右側が空く十進當で、隠れたプチ珍品になってます。実はこの琉球は重さ15.35gしかないそうです。その意味でもちょっと面白そう。琉球は大きさ、銅質、重さにかなりばらつきがありますので皆様お調べ下さい。

なお、本日九州のK氏からも投稿がございました。(ありがとうございます)まだ、未掲載の画像がたくさんありますので、日替わりで掲載してゆこうと思いますので今しばらくご猶予を・・・。

5月11日 【変なやつ】
拡大画像にしたら分かりやすくなりましたが、はじめてこれが出てきたときは良く分かりませんでした。
四ツ宝銭の広永なのですが文字が陰起しています。肉眼ではなかなかここまではっきり見えません。内径も少し広く、見聞録の最大径の19㎜に該当します。なぜこれが変に見えるかというと背郭の異常な細さです。広永でここまで細いものはまず無いと思います。もともと細郭であったものがヤスリがけでさらに細くなったものでしょうか?広永陰起文背細縁細郭ですが、こんなものが気になるのも毎日、四ツ宝銭ばかり見ているせいです。
5月10日 【九州のK氏からのお便り】
連休中に九州方面から達筆のお手紙が・・・。たくさん投稿画像を頂戴したK氏からです。お手紙の文面、文字からも人柄が感じられるもの・・・文字は人を良くあらわします。ご本人は大家ではないと、ご謙遜されているようですが、立派な収集家だと思います。
と、言えども穴銭にのめりこんでいるわけですので、私と同じ病気持ちなのでしょう。
本来ならば私も手書きお手紙で返礼・・・と行きたいところですが、根っからの悪筆でございますのでHP上でのご挨拶の非礼をお許し下さい。
→ 舎人坊記念投稿コンテスト 称:鳥越高寛 寛上削輪? の画像を追加掲載
左の画像はネットオークションに出ていた状態の悪い天保。ただし、その中のこの1枚が妙に気になり私も応札していました。
この異常な背狭穿ぶりは・・・極厚肉の可能性を秘めています。
どなたか落札された方、結果はどうですか?3.2㎜以上、30g以上ありませんでしたか?結果が知りたいです。
通用母銭
銭文径41.2㎜
次鋳銭?
銭文径40.9㎜
5月9日 【容弱登場】
四国のK氏のご好意で容弱の次鋳?らしきものをお譲り頂きました。
それで離郭中濶縁と同じように画像合成してみました。その前に通用母も久しぶりに銭文径計測してみるとHP既載値と微妙に異なりましたので修正させて頂きました。
結論から言うと今回お譲り頂いたものとの差は確かにありました。
画像で確認頂ければお分かりかと思いますが天の横引1本の差ですが、文字が極細のためその差は0.3㎜ほどです。内径に至ってはほとんど差が現れませんでした。(44.0㎜と43.9㎜)
これをどう判断するか・・・とても微妙なのです。寛文銭において母と通用の収縮差はおよそ0.3~0.4㎜でしたので、天保の場合は少なくとも0.5㎜くらいはなければ計算が合わないと思います。
容弱の場合は初期銭の文字がやや太く、後期銭は細字になるそうですのであるいはその修正範囲なのかもしれません。しかしながら画像を何度あわせても微妙な左右のずれはたしかに存在します。また、次鋳銭?の方は跛寶であり、若干内輪に手が加わった可能性もあります。(輪幅も微妙に広い)
つまり、これらは微妙な金属加工の結果でもありそうです。強引に結論を言うと、今回の品は次鋳としても良いと思います・・・が、通用母としたものとは系譜が異なると思います。ただし、この結論、全く自信がありません。
皆様のご意見をお待ちしております。
 
①離郭広郭
内径44.25㎜
②離郭中濶縁?
内径43.6㎜
①離郭広郭
内径44.25㎜
③離郭濶縁
内径43.05㎜
5月6日 【離郭濶縁の再考察】
ここのところネットを騒がせている離郭の濶縁ですが、いろいろなタイプが手元に揃ってきたので拡大画像で比較してみました。水戸接郭の場合、銭文径が縮まずに刔輪度合いのみが異なっておりましたが、離郭は果たしてどれぐらいの差があるのか・・・。スキャンニング加工してみたら意外な結果が出ました。私は②は仕上げの砥ぎが強すぎて輪幅が広く見えるものに違いないと思っておりましたが②は基準銭の①と濶縁の③との中間体であったのです。①と②の内径差は1.2㎜もあり、縮みが大きすぎるという感じでしたので、標準銭と濶縁銭の間にワンクッションあったことが図らずも証明された形になりました。それが②ということになるのではないでしょうか?②は普通の離郭として入手したもので玉持刻印銭でもありました。ラッキーでした。  
 
玉持刻印
左は玉持刻印画像です。苦労して画像を撮影しました。丸い玉がお分かりになりますか?刻印は小さくて虫眼鏡で拡大してやっと判別が出来る程度です。なお、上の画像は1.5倍に引き伸ばした画像を中央で切って重ねてあります。差異をはっきりさせるため寶冠と通頭がほぼ重なるように画像を下半分であわせています。濶縁銭は天の横引が完全に1本分ずれています。中濶縁としたものは0.5本分のずれです。このような比較ができるのが画像判定の良いところです。

※蛇足ですが、この天保と同じ頃、離郭爪百が通常の離郭として出ていましたが皆様気づいておられましたか?画像を収集しておりますので無断で恐縮ですが掲載します。落とされた方はラッキー?目利き?
5月2日 【上京できず】
ロイヤルパークホテルに行く予定であったが、家族の熱望により家族サービスの日に・・・潮干狩りは潮目が悪く動物園に・・・よき父になりました。
ただし、ネットオークションではまだ頑張ってます。最近、福岡離郭(中濶縁にみえるもの)、不知細郭手容弱を相次いで落札。ついでに現行10円のへげエラーも入手・・・こいつは遊びです・・・しました。
 
5月1日 【投稿ゾクゾク】
ここのところ投稿画像が豊富になってきました。さて、最初の画像はネットオークションに出ていた品だそうです。残念ながら私は見落としていたようで、記憶にありません。右下は容弱の美銭、その左隣は久留米濶縁背異、その上は薩摩広郭のたぶん小頭通(離足寶)上段の白囲みは土佐額輪の最小様銭あたりでしょうか?右上の長郭も白っぽくてあやしいし、画像はカットしましたが左下に水戸大字があって、本座がほとんどないグループ出品。これはすごい!
投稿者はおなじみの四国のKさんです。

九州のKさんからも投稿画像が・・・(感謝!)
最近、ネットでも異常人気の縮字背文の深冠寛ですが、これがなんと大様銭とのこと。
外径25.2㎜、内径20.2㎜、重量3.5g
詳細は投稿コンテストに掲載します。
K氏からはまだたくさんの画像が送付されていますが、処理が追いつかない状況です。
気になったものから順次掲載しますが、投稿コンテストもおかげで充実してゆくと思われます。

→ 舎人坊記念 投稿コンテスト
4月29日 【勁永広寛の計測完了】
大量見聞録の勁永広寛の部の計測が終了しました。4月に入って急速に進行がUPした結果ですね。あぁ~しんどかった。私はこつこつタイプではなくすぐ答えを知りたがる人間なのでこのような地道な作業は実に苦手です。手元に残るは勁永と未分別の山・・・いったいいつ終わるのやら・・・。
 
4月28日 【投稿再び】
九州のK氏から再びご投稿を頂きました。前に頂いた画像も残っていますが直径コンテストに掲載させて頂きました。

※猫はすっかり私になつき、体を摺り寄せて常時ひざの上に乗りたがります。(寝るときは私の胸の上)おかげで私の体は傷だらけです。すきあらばパソコンの上に乗ろうとするし、机の上の古銭はおもちゃにしてしまうし大変です。ティッシュ大好き・・・ゴミ箱をあさってしまいます。(ティッシュで遊ぶため)やっぱり野良猫です。
 
4月26日 【オークション情報】
江戸コインオークションが10月21日(日)であることが判明。会場が書いていなかったがホテルパシフィック東京であろうと考えています。オークションの老舗であるし、はっとする品がでることも多いので見逃せません。これで4大コインオークション(私が勝手に名づけています。オークションネット・CCF・江戸・銀座:ただしオークションネットは年2回開催)の日程が大筋見えてきました。
大量見聞録は残すところ200枚をきりました。月内は無理でもゴールデンウィーク中に勁永広寛は終了したい。それにしても次鋳銭はなかなか出てきません。1000枚で2枚・・・これはいかなる数値なのか?でも同様に瑕寶も出てこない。単なる偏りなのか、それとも隠れた大珍品なのか・・・不思議です。勁永広寛次鋳銭の外径は22.7㎜以下で内径は18.5ミリ以下だと思います。探してみて下さい。
子供の面倒を見ていたら八厘会のことをすっかり忘れてました。もっとも昨日は子守当番だったので外出は無理だったでしょう。
春の古銭会に出られたらいいな・・・でも6月はすんごく忙しい研修月に突入します。(忙しくない月なんて無い?)
もともと私は業界の便利屋的存在なのですが、今期は数千人規模の大会を担当すると思います。考えたくも無いほど面倒・・・そしてこれはほぼ無給(持ち出し)のボランティア仕事です。
 
 
4月25日 【投稿画像到着】
自宅でメールを開いてみると・・・なかなかダウンロードしない。メールアドレスを公開してからというもののウィルス満載の迷惑メールが日に30通くらいくるようになっていますので、またそんな類かと思いきや・・・大量の投稿画像でした。
投稿者は九州在住のK氏(同じイニシャルがずいぶん増えてしまいましたが初登場の方です。)巨大画像がついておりましたのでなかなか落ちなかったのですが、面白い品がいくつかありましたので順次掲載させていただきます。
まず目に付いたのが深字太一文跳通で、これは昨年の4月14日の記事の品物そのものでした。残念ながら状態は芳しくなく、現段階では参考品の域を超えないと思います。(でも面白い!)もうひとつは中字の大様銭で、これは絶品です。送られてきた画像が大きく、当初は粗が目立ってしまいましたが、縮小してみるときめの細やかな肌と、材質の違いがはっきりと現れました。久泉研究資料⑦にもこの類品が掲載されておりますが、すばらしいのひとこと。最大径は25.8㎜と超ビッグです。一見の価値は充分で、私も欲しい逸品、秘宝館に掲載する価値のある品です。
→ 舎人坊記念 投稿コンテスト(こちらに画像を掲載中)


※画像の大きさのこと
投稿して下さる方の多くが、良く分かるだろうと考えて大きな画像(400dpi以上)で撮影して送付下さいますが、300dpi以上の画像は縮小しないと目視判断ができません。できましたら150~200dpiのサイズでお願いします。
 
 
4月21日 【錯笵類到着】
オークションネットの落札品が到着。四ツ宝勁永広寛の面背重文が1枚、大字背足の背大ズレが1枚、四ツ宝広永の面背逆製が1枚・・・好奇心を満たすのには充分な品々です。
こういった錯笵にも私は夢中なのですが、この類はあまり熱中すると火傷します・・・贋作戯作が当然ながら混じっていますから。そのことを承知の上、趣味の範囲を超えないお金を使いましょうね。もうけようなんて考えちゃ駄目です。絶対損しますから。
ところで以前も書いたのですが、ネット上での面背逆製の高騰はすごいものがあります。私、日本一の面背逆製コレクターを目指していたのですが負けました。(最近、少し手放してますし・・・)
銭種にもよりますが、この手のものは普通4000円以内が相場だと思うのです。もちろん、お金を出しても買えませんけど・・・。

→ 錯笵銭物語
 
 
4月20日 【仙台天保】
もう、張り合う気がなくなったので記事に書いてしまいますが、仙台長足寶がネットに出ていました。それも1000円という価格で。はじめは半信半疑・・・でも見れば見るほど仙台銭。ポイントの寶足付近が荒れていますが、鋳肌や郭、書体の特色など良い感じです。
仙台銭のポイントの地肌ですが、魚子肌ということより私は輪に沿って浚った感じが地肌に残っていることに注目していました。
5万円くらいまでは追っかけようと思ってましたが、8人くらいで争ってますからこれはもう無理ですね。現在65000円を超えていますのでまだお買い得でしょうか?でも、ネット買いはある意味博打なんで、これ以上無理する気はありませんね。きれいな仙台銭が欲しいです。(八厘会で逃したやつが残念ですねぇ・・・。)それにしてもこんなものが出てくるなんて本当に珍しい!掘出物の出品でしたね。
4月19日 【上旬の決算報告】
今年の泉運は可も無く不可もなくといったところでしょうか?一方、金運自体は良いのですが支出もなかなかとまらなくなってしまっています。臨時収入・・・税金の還付、定額給付金、昔貸してあったお金が返ってきたこと、八厘会の売り上げ・・・みんなつかっちゃいました。現在もネットオークションで頭がお祭り状態ですので、少しヒートダウンが必要ですね。

大和文庫で『月刊天保銭』の合本を発見!狂喜乱舞して申し込んだのですが一足遅く入手できず!復刻貨幣も欲しいけど一括で10万円近い値段はなかなか出せないなぁ・・・。月刊天保銭はどなたかお譲りいただけませんかねぇ?

雑銭の会の投稿で、仙人から刔輪のご教授を頂きました。刔輪にはルーペで拡大しないと痕跡が見えないものもありますね。ノミとタガネの違いも改めて知りました。ノミは木工、タガネは金属加工・・・さすが仙人は専門家ですね。
また、刔輪(深淵)は下から探せ!・・・仙人の言葉を変形させて自分で勝手に作ってしまった格言ですが、観察、鑑賞のポイントです。
 
4月16日 【規格外の本座長郭】
長径は48.8㎜、重量は18.5と小さいので不知銭としたいのですが、どう見ても本座。何よりも銭文径が正規の41.5㎜あります。
本座長郭の規格外銭(
本座の規定では最大重量21.75g、最軽量19.5gの範囲)・・・ならば不知銭のはずなのですが、当時の秤は正確でなく22.13~19.2gまでは存在している・・・と瓜生氏は天保銭事典で述べていますが、それを下回る18.5gしかありません。当然ながら薄肉で2.35㎜しかありません。若干砥ぎ落としは強いものの磨耗、盗銅によるものではなく輪周囲のやすり目や、砂目もちゃんと残っています。留め金代わりに天保銭を使おう・・・と思って、雑銭箱から無造作につかみ出したとき・・・あれ、薄いや!・・・と感じて改めて計測した結果です。
さて・・・あなたはいったい何者ですか?

※オークションネットが終わりました。面背逆製7枚組はもらった!・・・と思ったのですが、落札価格が4万円を超えてましてあえなく惨敗!1枚あたり6000円に迫る価格は立派!病気!危篤です!(出品価格7000円)私も3倍超の応札だったのですが。
ネットに絵銭として福西作の文禄通寶が出ていて思わず応札してしまいました。福西泉泉譜に木型とともに拓が掲載されておりますので多分間違いないものだと思います。いわゆるファンタジー銭なのですが、共同販売者は加賀千代太郎のようですから、問題がありますね。同じ作に古寛永通宝の番銭があり、ときどきネットにも出てきます。(数字が巨大なタイプ)
 
4月15日 【仙台天保】
なぜか私の手元に仙台長足寶小様があります。藩鋳天保としては唯一持っていなかった種属で、製作を見るサンプルとしては格好のものです。先日、下町古銭会の入札で出ていた品に下値で応札してしまいました。通常は落札しない予定が八厘会ですこぶるの美品入手しそこねて悔しかった思いがこうなったのでしょう・・・請求書とともに我が手元にあります。状態は正直あんまり良くない・・・返品も考えたのですが、信義に反します。ついに、定額給付金もなくなってしまいました。

魚子地肌のほかに、地を浚った痕跡がはっきりありサンプルとしてはとても良い物には違いありません。刻印も独特の尖った桐型ですね。
教えて下さい!
収集で入手した称:開元手寛永です。
ただし、製作技法はどう見ても元隆手。たしかに色は赤いのですが、錆びが白く抜けているところから元隆手が火を被ったように思えます。安南手類については専門外なので、そもそも開元手そのものが良く分かっていないので、どなたかご存知の方ご教唆のほどお願い致します。
 
4月14日 【銭文径の小さい容弱】
雑銭の会の会員HPで、先日落とし損ねた容弱の記事が・・・銭文径が41㎜をきるという報告です。可能性としては通用母からの次鋳ということで理論的には存在することは確実でしょう。それを聞くと欲しかったですね・・・。奇品館にGOです。
 
 
4月13日 【禁治産者になってしまった日】
ネットオークションでやってしまった。不知長郭手長足寶を落としてしまった。しまった!今月のこづかいの上限を超えてしまった!女房には言えない!ネットオークションは逆転されるとつい熱くなってしまい、意地で対抗してしまいます。オークショナーの罠です。落ちないと気分が悪いのですが落ちると後ろめたい・・・でもとりあえず払わなくちゃ。八厘会で得た収入はこれでほとんどなくなってしまいました。あとは定額給付金の臨時収入が頼みか?
 
4月11日 【勁永広寛次鋳銭の確認】
ノギス計測で明確な差のあるものがなかなか現れず、存在そのものを疑っていた四ツ宝銭の勁永広寛次鋳銭をついに確認しました。サンプル数659枚目の確認です。存在を疑っていたというのも、外径と重量の数値をグラフ化してみると二等辺三角形状を示すため、規格外のものは出ないのではと勘ぐっていたからです。次鋳のあるものはグラフのピークが2つあると予測しており、過去の結果においてもそのような傾向が示されていたからです。
この結果を受けて、石川氏のサンプル次鋳銭(内径差が0.2㎜、18.6㎜で鋳つぶれ気味だったので断定できなかったもの。)を再検分し、状況比較で次鋳に間違いないものであると判断しました。今回の出現物は内径差が0.4㎜あり、(内径18.4㎜)外径(19.6㎜)も小さい割りには鋳出しがすっきりしていてはっきり確認ができました。
さて、次鋳出現率ですが、私が石川様から託されたサンプル数実測からは0.15%という割合になってしまいますが、あるいは私の見過ごしなのかもしれません。
次鋳の予測上の外径は22.7㎜以下(それ以上だと極端な濶縁になるため)だと思われます。22.7㎜以下の出現率は6%に過ぎませんので見過ごしたものがあったとしてもたいした数量ではないと思います。
この数値はあくまでも石川氏から頂いたサンプルによるものなのであるいは偏在があるのかもしれません。
 
4月10日 【細郭手覆輪刔輪】
ネットオークションで狂乱の末に落とした品。覆輪痕と刔輪痕跡が明確に出ている好サンプル。輪の立ち上がり際にタガネを入れる行為は、刔輪ではなく、際を立たせる加工で本座などでもある・・・という説明を読んだことがあります。厳密にいうとこの加工もその延長線上にあるのですが・・・でもこれは刔輪でOKでしょう。
4月9日 【石川氏からのお便り】
石川氏の新寛永通寶収集リスト2009はとりあえず完売とのこと。業者さんで在庫をお持ちの方はいらっしゃると思いますので欲しいと思われる皆様はお探し下さい。(ただし限定100部なので希少本です。)
さて、お便りの中で『古寛永の初期鋳造銭は「貿易銭」であったということ知っていましたか?』という一文がありました。たしかに二水永の類が舶載銭の中から出てくるといいますので、貿易決済用通貨としての性格はあったと思います。どこかで聞いたこともあったかもしれませんが・・・たぶん初耳です。さらに背星(称建仁寺)のものが『1万枚を組み立て売買するときのこれは「目印」だったらしい』という傍証らしきものもあるとのこと・・・となると古寛永の背星は、背仙(挿しの両端をとめた)のような存在であったとも考えられますね。というということで背星がまたクローズアップされそうです。そういえば収集の4月号に背星のとんでもなく高いやつが載ってましたっけ。興味を示しましたがあまりの高額ぶりに断念してます。これも時おり出てくるようなので一種になるかもしれませんね。
収集2009年4月号から画像拝借いたしました。
関係者の方、お許し下さい。
このようなものの類品がたくさん出てくれば面白い!

※ネットオークションで天保銭の変わったものがたくさん出ていて、身分もわきまえず狂乱していました。
あまりに熱くなりすぎて高額応札してしまいました。反省しなくちゃ・・・でも満足です。
 
4月5日 【オークションネットの古銭入札誌10号】
この存在をすっかり忘れてましたが、本日、郵便受けに投函されておりました。(ありがとうございます)いつもは収集誌に広告が掲載されるのですが今回は予告なし。しかもネットでもすでに公開されています。締め切りは14日です。さぁ、みなさん熱狂して下さい。
 
4月4日 【注目のオークション】
本日、いくつかの注目のオークションが締め切りです。実は昨日は進二天を逃しましたが、画像の映りが悪く状態把握ができませんので冒険はしませんでした。本日の品のうち特に注目しているのは・・・赤く見える秋田細郭・・・これは贋作もあるので注意が必要なのですが、たとえ贋作であっても見てみたいという気持ちが・・・それと、白銅質の桃猿駒・・・専門外ですが一時期は本気でした。しかしながら昨日固定資産税の請求が来て一気に気持ちがしぼんでしまいました。
・・・結果として最後のあがきを入れましたがすべて逆転で負けです。順当な結果でしょう。密かに狙っていた盛岡大字もサヨナラです。
 
オークション画像から拝借しました。
関係者の方、ごめんなさい。
白いものにはどうしても反応してしまう悪い癖がありまして、なんでなんでしょうかねぇ。
専門外なんですがたぶんとても珍しいタイプのものです。
白銅質の白さは、錫の色なんでしょうが、私には日本刀の輝きのように思えてしまいます。
最初は5万円以上つけていましたが思いなおして(札を下げて入れて)無事逆転してもらいました。ただし、本物ならそれぐらいは価値があるんでしょうね。
 
4月2日 【贋作の名品?】
先日の八厘会で贋作の超有名品、加賀千代太郎の錫母を入手したのですが、勢い余ってラムスデン作の創作絵銭らしきものを入手しました。(いやぁ~、本当にもう病気ですね。)加賀千代は古金銀の研究分析者でもあったようですが、その中身は目立ちたがり屋の詐欺師であり、とんでもない贋作者であったようです。一方のラムスデンは当時の古銭界では有名な研究者であり、立派な人物であったようですが海外輸出のお土産で金儲けをたくらんだようで、それから贋作も生まれたようです。

→ 贋作者列伝
新訂天保銭図譜原品 推定:ラムスデン作 
4月1日 【金運】
ここのところストレスがたまっていますね。仕事は順調なのですが忙しいことこの上なく、本日も休日出勤の予定。先日の八厘会で小金が入ったので悪戦身につかずを身をもって証明しております。本日もネットで見つけた変なものを強引に応札。そんなに欲しいとは思わないけど一度は手に入れてみてみたい・・・それだけです。税金の還付金やはるか昔に貸していたお金が帰ってくるなどなぜかここのところ金運がよろしい・・・でも、考えてみればもともと支払ったお金が返ってくるだけですから、本当に収入が増えたのではないんですよね。
金運はあがったものの泉運は低空飛行状態・・・このほうが家庭円満でしょうね。


コレクタータイプ別分類(あなたはどのタイプですか?)

趣味人 気に入ったものをなんとなく集めるが、価値尺度は『値段』。
収集家 『値段』の価値尺度が壊れた人。汚い穴銭に3万円払えればこの段階。

道楽者 大量の収集品を資産として考えるが、失敗に気づかない。
好事家
 面白そうなことを広く浅く首を突っ込んで追求する。失敗に懲りない。

分類家 色々な種類を集めてめでて飾る。見せびらかすのが好き。どちらかというとケチ。
蒐集家 数(仲間)を集めることに熱中。たくさん持っていることに喜びを感じる。たぶん家の中はめちゃくちゃ。

情報通 広い視野で情報を集めている。みんなに教えるのが快感。世間では変人扱いになる。
探求者 ひとつのことにこだわり精進している。自分だけが知っていることがうれしい。世間からは相手にされない。

伝道者 収集とはかくあるべきと熱く説く方。ただし、一般人は何を言っているのか理解できないだろう。
大泉家 存在しているだけで絵になる神々しい方。ただし、たとえ呆けていてもわからないと思う。
 
3月30日 【酔っ払い】
2日連続で酔っ払い・・・と、いっても外で飲んでるのではなく、晩酌でのこと。最近、お酒に特に弱く、日本酒一合で沈没します。安上がりで良いのですがこれでも下手すると二日酔いになれます。拾ってきた猫はすっかり私に慣れてしまい、私にべったりです。予想通り妻と娘はやる気なし。私の布団は猫の昼寝場所になり、夜ももぐりこんできます。今朝は右肩から顔の上にかぶさるように寝ておりました。おかげで花粉症のような症状が現れ始めてしまいました。鼻がグズグズで目がかゆい。
気晴らしにネットを見ていたら薩摩広郭離足寶とやらが1000円である・・・ラッキー!と思って応札し、よくよく見たらどうも本座のようです。目がにごってますね・・・。
 
 
3月29日 【八厘会にて】
ひさびさに参加。手土産に盆回し品を大量持参しました。本当はネットなどで売却すれば儲かる品々なのですが、私も複数のセミナーなどを企画しておりますので運営側の苦労は良く分かりますので、影ながら応援・・・儲けは度外視です。
調子に乗って30品以上持参し、叩き売ってしまいました。高額品の水永母や平通なども売れて15万円くらいの収入になりました。仙台天保は欲しかったけれどまたの機会を狙います。
さて、懸案の品をいくつか見ていただきましたが、貼り合わせ母(3月4日記事)は間違いのない品でした。また、文久の白いやつ(3月22日)は母からの錫写しと判断いたしました。離郭濶縁(3月3日記事)も間違いない品でシークレットマークの正しい見方も教えて頂きました。
仙人からお譲り頂いた加賀千代の贋作母は私にとって美術品ですね。(とても母とはいえない書体ながら、製作には実に味わいがあります。)地方在住の身でなかなか参加がかなわないのですが、このような会はとても勉強になります。とくに仙人の『みんなに教えよう』という姿勢には感動すら覚えますね。製作を知らないと痛い目に遭う・・・と仙人も申しております。私は最近その勉強の過程で自ら痛い思いを買っております。変なもの、出来損ないに興味が移っておりまして贋作者の思うツボですね。
八厘会は8月12月を除く、毎月第4土曜日14時から 新橋駅前ビル1号館9階(田宮商会前エレベーター利用が便利)で開催されております。参加費は500円です。
 
 
3月25日 【八厘会】
月末の八厘会の出席に向けて、仕事全開状態です。月末、年度末の決算期でもあり仕事は普段より忙しく、今月はむしろ無休に近い状況なのですが、前半の頑張りで懸案事項を次々処理。先週土曜日に続き今週土曜もお休みできそうです。本来は今日も指定休日なのですが休みません。
追伸:我が家に家族が増えました。娘がノラ子猫を義母の実家からもらってきてしまいました。風呂に入れたらひっかかれて全身みみず腫れ状態です。妻は猫好きですけど、たぶん世話なんかしてくれないと思います。娘も飽きたらポイッの口です。私は動物は好きですが猫にアレルギー反応してしまいます。このことは女房の実家で生活していて気づきました。多分、猫のトイレ砂(オガクズ)に対しての反応だと思います。焼香の煙にも弱く、木質系の細かい粉やホコリにも極端に弱い。それでいてスギ花粉にはそんなに反応しません。
あるいは猫そのものにアレルギー体質なのかもしれません。引っかかれた痕がひどく腫れてますので。
 
その2 【ラム作の色?】
ネットでかなり前から出ていた絵銭です。この手の図柄はラムスデンによる意匠で、いわゆる空想絵銭ということになります。絵銭としては宗教的背景もなく、また挿しに混ぜて流通させる目的も、銭座職人の戯作でもなく、純粋なお金儲けの作品なので広義では贋作ということになります。
2番写し、3番写しが非常に多く、真鍮質で図柄がぼけたものはほとんど写しだと思いますが、これは銅質が赤く、絵柄もシャープなのでラム作ではないかなぁ・・・と考えていました。
値下げ交渉ありということで悪戯で3分の2以下、一桁価格を削って(実験的な)応札をしたらあっさり落札してしまいました。(あいた~)
まぁ、だめでもともと、正解であっても所詮贋作作家の絵銭ですから・・・と思いながら、こんなものまでに手を伸ばしている自分にあきれてしまっております。
3月22日 【交通会館日記】
春の陽気に誘われて、交通会館まで・・・。妻と子の『どこかに連れて行って!』の声を振り切るのはなかなかつらかったのですが、今日を逃すと次にいつ休みがとれるかという状況なので、泣く泣く?出かけた次第です。今月の出費はすでに20万円を超えております。金なんかないはずなのね・・・。
交通会館には加齢なる臭いの輩がうじゃうじゃ・・・それを愛想のない胡散臭い店主が迎え撃つという不思議なお宅ワールド満載です。さっそく各お店を物色します。最初に目に付いたのがH商会で
琉球の厚肉・・・という触れ込みのもの。状態は焼けてるっぽいし厚みも3㎜弱かなぁ・・・なんて思いながらすぐ買ってしまった。雑銭の会の会員掲示板でも話題になってますしね。自宅で計測すると厚みは2.9㎜、重さは23.3gでした。厚みの割りに少し軽いですね。この手のものはかつて重さ28gなんてものを文献で見た覚えがあるのでもっと上があると思います。とりあえず参考銭としてはGoodでしょう。
続いてT商会に捕まり、店頭に出してないという妖しげなBookを拝見。うぉ~、ちょっとした珍品がぽろぽろあります。でも、みんな値段が書いていない。背盛の密鋳母の大きい奴は・・・想像値段の倍でしたが良い品でした。
そんな中で目に付いたやつを3枚GET。
まずは妙に
白い文久。錫種かと聞いたら銅母だとの返事。『銅母にこんな品もあるんだよ。』と、いうお言葉に半信半疑ながら食指が動いてしまいました。白いもの好きですから・・・。価格は針穴があるから通常の文久母と同じ価格・・・大ラッキー!
自宅で観察・・・材質・・・軽い、錫成分強そう、でも柔らかそう、内径・・・若干通用より大きめ・・・でもそんなに大きくない、やすり目・・・直角に粗く仕上げている・・・結論 → 銅母から写された錫母もどき・・・という結果です。好奇心と欲目の失敗ですね。福沢さん1枚はさよならです。
ただ、このお店では
新寛永の錯笵、高津銭背面文写長崎銭の背三輪写をGETしました。しかもなんでこんなに安いのというレベルです。(これも贋かしら?)とんでもない掘出物。戯作銭だとしても時代味のあるものです。
最後に若い店員(奥様?)と目が合ってふらふらと行ったのがU美術です。ここの品揃えと価格設定はすばらしい。
最初に目に付いたのが
秋田天保の黄色い奴。黄色いのに細郭ではなく広(横)郭で厚みも十分。これは気に入り速攻で購入。自宅で計測したら厚みは3.2㎜もあり重さも24gとなかなかです。これを通常品と同じ価格で購入した私はお買い物上手です。ちなみに秋田広郭の黄色いのはちょっと少ないと思います。(細郭は赤いのが少ない。)
続いて(まだ買うの?)
琉球の大字大頭通に目が釘付け。真っ赤なんですね。赤い琉球はときどき見かけるけど大字系にもあるのか・・・と思いながら財布をあけている弱い私。財布の中は・・・漱石さん1枚になってしまいました。
ここで発見した
細字背元の大様母は見事!大きさ(24.9㎜)はチャンピオンクラスでした。通用銭で24.5㎜を超えるものはまず無いと思われますので、次には出会えないかもしれません。(買えないと思いますけど・・・)
と、まぁやはり有り金全部使ってしまいました。

これで懲りたか・・・というと全然懲りてない!残念ながら病気は今年も健在です。
行って良かった!
疑問品と判断した文久。母からの写し素材は錫合金?⇒
3月21日 【覆輪技法】
覆輪という技法については私も随所で記述しています。ところでこの技法は『銭の周囲を金属で巻き・・・』という表現をすることが多いので何かと誤解を受けやすいものです。巻く・・・というとあたかも薄い金属板をぐるりと巻きつけるような印象を受けてしまうのですが、実際の覆輪は分厚い銅板をくりぬいて成形し、そのあと熱して膨張させたあとで銭を嵌め込むという技法なのです。(周囲の成形は最後)
巻きつけ技法では銭と金属板が密着しません。(贋作の母銭ではそんなものがあるかもしれません。)
かく言う私も『古銭用語の基礎知識』においての表現が不適切であったため、修正させて頂きました。
覆輪技法は密鋳銭でよく見られる技法ですが、金属が収縮する圧力が強いため楕円形の天保銭では力が均等に加わらず若干の変形を起こすのではないかと考えています。天保銭で覆輪技法を使ったもの・・・たとえば水戸接郭などは横径比率が大きくなる傾向にあります。縦径と横径を調べていると、目立たない覆輪がみつかることもあるかもしれませんね。
余談ながら・・・
水戸天保は密鋳ではなく、れっきとした幕府公認鋳造貨であったようです。たしかに御三家が密鋳する必要はありませんよね。ただし、はたしてどの書体が水戸藩のものであるかは未だに謎・・・、江戸小梅邸と本国の2ヶ所の鋳造ではあったようですが・・・。
 
 
3月20日 【猩々図:呑泉氏のお守り銭】
ネットオークションに珍しい絵銭が出ています。古い絵銭で猩々(しょうじょう)図と言うそうです。猩々は水にすむ酒好きの妖精(動物)で、能楽の世界においては赤い髪の童子のような姿で描かれています。
絵銭が収集対象外の方も『穴の細道』ファンならこの図は忘れられないものだと思います。そうです。巻末に掲載されていた安達氏のお守り銭ですね。
出品者の方は実によく研究されておられるようで、これが猩々図というのははじめて知りました。同時に猛然と欲しくなって困っています。私も酒呑みですから・・・。ところが中国の絵銭ですのでそんなに価格が上がらないと思いきやすでに13000円超えときたものです。これまた困りました。
3月19日 【平通は大きかった!】
山口平通は2枚目です。、寶下に湯道痕があるのですが、背側はたっぷりとした濶縁で長径は50.3㎜もありました。それにしても平通は大きいものが多いのかしら・・・。文字は陰起していますが状態はまずますでプチ掘出物ですね。
 

3月16日 【ネット苦戦】
ここのところ、私が注目したものが高騰して困ります。見聞録をやっているせいで大型で厚肉のものに注目しておりますが、いずれもとんでも価格まで高騰してサヨナラです。また、面背逆製や錯笵なんてものまでみんな手を出してきます。ここまで高騰するといやんなっちゃう今日この頃です。

3月12日 【平通】
ネットオークションで冷やかし応札していた平通が落札してしまった。23000円だからお買い得に間違いないのですが、それにしても誰も追随してこないところをみると不況の足音が聞こえてきそうな雰囲気です。
実は平通は2枚目の重複品。得したと見るか無駄遣いしたと見るか・・・状態が良かったら入れ替えしていかなくちゃね。今月に入り出費が急増しています。不知天保も2枚購入してしまいましたので、来月は緊縮です。
 
3月9日 【死ぬかと思った・・・】
妻がこんなタイトルの文庫本を買ってきました。そういえば私もこんな体験があります。
地元のお祭りの日・・・私たちは踊り手としてそのお祭りに参加していました。2時間以上踊り続け、夜9時過ぎにお祭りも無事終わってくたくたな足取りで(子供を預かってもらっていた)妻の実家にたどり着きました。
私は日頃の運動不足がたたって疲労困憊で台所の床にへたりこみました。義母と子供は2階で遊んでいるらしく、1階には誰もいません。妻が冷蔵庫から冷えた缶ビールを持ってきてくれて2人で喉を潤しました。(うまかったぁ~)
妻は義母に声をかけに2階へ・・・、ひとり私は台所にぽつんと残されました。
蛍光灯の光が青白く主のいない台所のテーブルを照らしています。ふとみるとテーブルの上にはかわいらしい缶がひとつのっていました。それが気になってふらふらとテーブルの前の席につくと、おもむろにフタをあけて中を覗きこみました。中味はジャイアントコーンがたっぷり入っていました。ジャイアントコーンは妻の大好物です。義母はそれを知っていて気を利かせてくれたのでしょう。
私は妻と義母たちがくるのを待っていましたがなかなかあらわれません。トイレにでも入ってしまったのでしょうか。2階に上がって私自身が声をかければ良いのですが、汗びっしょりの体で家の中を歩き回るのは失礼と思い、そのまま待つことにしました。
蛍光灯に妖しく照らされたシャイアントコーンの缶は私にしきりに『おいでおいで』をしています。5分ほど待ちましたが音沙汰なし・・・腹の虫はしきりに催促をします。
そこで『ちょっとつまみ食い』と、ふたを開けてジャイアントコーンを2~3粒口にほおりこみバリボリと噛み砕き、ビールを再びグビリ・・・とやりました。(うまい!)
ちょうどそのときガラガラッと台所の扉が開いて妻が戻ってきました。『お先に頂いた、これ、うまいよ!』と、私はジャイアントコーンの缶を指差しました。にこにこしながら妻がジャイアントコーンの缶に手を伸ばしたそのときです・・・。
『いやぁーっ何!これ!』妻が突然、大きな声をあげました。
ふと見るとテーブルの上にジャイアントコーンの破片が散乱していました。私にはこぼした覚えはありませんでした。その破片はなぜかもぞもぞと動いていました。それどころか、ジャイアントコーンの缶詰から次々に破片がテーブルの上にこぼれ出ようとしていました。
良く見るとそれはジャイアントコーンの破片を薄い糸でまとった太ったウジ虫たちでした。
缶の中でもジャイアントコーンたちがうれしそうにウゾウゾと動き回っています。ひさびさに外気にふれて一斉に羽化をはじめようとしているみたいです。あわてて缶のふたを閉めた私も、口の中で何かが動き回っているような気がし始めました。
うぐっと声にならない声を上げた私は、流しにとびつき、口と鼻からあらんかぎりの気持ちの悪い体液を搾り出しました。
(そういえば義母は物を捨てられない性格なので、家の食物には注意したほうが良いと妻はのたまっておりましたっけ。)
流水で何度も何度も口をゆすぎましたが、どうにもこうにも気持ちが悪い。けしからんことに妻は背後で大笑いをしています。
ふと横を見ると『薬用デンタルリンス』の容器があります。
『これしかない!』と瞬時に思った私は、容器をつかむやいなや直接それを口に注ぎ込んでいました。これで口の清浄は回復するはずだったのですが・・・。
直後、焼け付くような痛みと異臭が舌と喉、鼻、目・・・あらゆる粘膜を襲いました。
『うがぁおぶふぉぉ~』(苦しくて悲鳴になりませんでした。)容器の中身はキッチンハイターでした。
ハイターがこんなに辛い味がするとは生まれてはじめて知りました。また、塩素でばい菌が死ぬ理由を身をもって知ることが出来ました。
背後の妻の笑い声はますます激しさを増し、義母や妻の弟妹たちも駆けつけてくれましたが、私は涙と鼻水をだらだらたらしながら流しにしがみついて感覚のなくなった舌と喉を流水で癒しつづけるしかありませんでした。
『よかったじゃないの、消毒ができて・・・』
笑いながら妻がみんなに事情を説明すると笑いの連鎖が家中に広まり、みんなは涙して死ぬほど笑ってくれました。
妻は笑い死にしそうだったそうです。私も死ぬかと思いました。
 
3月7日 【錯覚】
さて、問題です。どちらの天保銭の銭文径が大きいでしょうか?
左41.25㎜ 右40.75㎜で0.5㎜も左側が大きいのです。私もみごとにこの錯覚にはまってしまいました。しかも右側の長径は48.45㎜しかなく、通常の天保銭より0.8㎜ほども小さいのです。
理由は・・・そう、横幅の大きさです。右側は覆輪刔輪によって横幅が強調されているのです。このわずかな加工によって私の目もすっかりだまされてしまい、左の方が通寶の文字が縮小しているという印象を受けたのです。まだまだ修行が足りませんね。
 
3月5日 【厚肉銭の再考】
貼り合わせ技法による改造母のことを書いていて、少々思い当たることが・・・そう、大量見聞録に現れた重量銭ですね。跳永の大型銭は本炉の出自と位置づけていましたが、これは大いなる勘違いの可能性。
貼り合わせ母銭から生まれたのは銅銭じゃなく鉄銭中心なんですね。どうも思考回路が単純でして、密鋳銭には肉厚のものが多いという点にばかりとらわれてしまい、肉厚銭=改造母そのものという視点が抜け落ちていました。勉強不足・力不足でした。
貼り合わせ技法に使われているものは本炉銭なので、内径計測だけでは判断できませんよね。そう考えると跳永の厚肉大型銭や石川氏から頂いた勁永広寛の厚肉大型銭は妖しい臭いがぷんぷんします。

※ネットオークションのウォッチャーならもうお気づきだと思いますので、書いてしまいますが不旧手折二様が500円で売りたてられていました。過去形で書いたのはすでに30000円の値を超えたからで、ここからは財力と好奇心の勝負になりますので私は参戦することはたぶん(たぶんですが)無いと思います。同じ出品者は慶長通寶なども格安で出していました。
ネットの世界は最近価格高騰が進み、掘り出しはほとんどなくなってしまいましたが、このようなものがぽっと出てくるのが面白くて観察がやめられません。
 
3月4日 【改造貼り合わせ母?】
ネットで改造母らしきものを入手。非常に薄いのですがたしかに貼り合わせ加工がされていて、机の上に落とすと鈍い音がします。輪に刀も入っていますので母銭として使用したものと思われますが、ここまで手の込んだ加工を必要とする理由がわかりません。
四文銭の改造母というものも今まで何枚か目にしていますが、何か腑に落ちないものが残っています。これは後加工という問題が残るからですね。
密鋳銭には厚いものが多い・・・ということは最近学んだことで、これは湯まわりの問題(製品の不良品発生率の問題:燃料の節約)が、銅材料節約の問題を上回った結果によるものだと思います。鋳写し銭は薄肉、広穿になる・・・という鐚銭の考えはここにはぴったりとあてはまりません。(もちろん、あてはまるものもあります。)
貼り合わせ技法はこうした試行錯誤の末生まれたものでしょう。

→ 母銭について
3月3日 【離郭濶縁黄銅質の大様】
安泰だった我が家の家計に嵐が起こりました。横浜古泉研究会の応札で大物が落ちたのです。福岡離郭濶縁です。拓本だと色調まで分からなかったのですが、到着した品は粗いやすり目の黄銅質でした。ただ、このタイプは手ずれするとかなり赤く発色するのではないかと思います。注目すべき点は大きいこと。それでいてちゃんと濶縁小字になっていますし、シークレットポイントも多分OKです。
購入してから反省するのは悪い癖で、おかげで税金の支払いに苦労しそうです。
 
3月2日 【口角炎】
口の角が割れて、口をあけるとずきずき痛みます。口角炎か口唇ヘルペスらしいのですが、疲れとストレス、あるいは胃腸が弱ると出やすいとのこと。病気だ病気だと言っているうちに最近は本当の病気の話が増えてしました。
古銭の話題がないせいでしょうねぇ。琉球通寶を衝動買いしたのですがゆえあってこれは返却することになりました。これで2月の出費もほとんどなくなり、健康とうらはらに我が家の経済は今のところ安泰です。
ところで、投稿コンテストに石川氏から頂戴した破冠寶の数種を乗せましたので、ご覧下さいね。同じものをお持ちの方はご一報下さい。実は掲載したもの以外にもう1枚破冠寶があったのですが、これは昨年春に制作日誌に掲載した、寛文期亀戸銭の正字背文大破冠寶でした。やや目立つ変化とはいえ、石川氏もこの鋳切れに注目するとはやはり只者ではない気がしますね。
見聞録は勁永広寛の部をせっせとやっていますが意外に破冠寛は出てきません。(全体の3%弱)したがって、このような小さな手替りを再分類するということは膨大な量の検分をする根気と、旺盛な好奇心が必要になります。性格的には私にはあまり向いていない、できない作業だなぁ・・・とつくづく思う今日この頃です。
 
2月23日 【投稿コンテスト】
本来の掲載位置より前にこちらに掲示しました。舎人坊石川氏からの発表です。仙台石ノ巻銭の重揮通無背の大破冠寶です。大・・・とつけたのは破れ方が尋常じゃなく大きく派手で、寛文期亀戸銭の大破冠寶になぞらえて名づけてみました。破冠だけでなく失点冠でもあります。類品3枚がありますので、これは新種(変化種)でしょうね。
2月22日 【新寛永通寶収集リスト2009】
帰宅すると宅配便の不在通知が・・・石川氏からです。郵便局でもらった荷物の中には分厚いコピー見本誌と十数枚の寛永通寶が・・・。
見本誌のタイトルは『新寛永通寶収集リスト2009』と『寛永通寶カタログ』で寛永通寶400年大祭典に向けて新寛永通寶図会をリニューアルする、さらには古寛永や密鋳銭まで網羅してゆくようです。この見本誌は限定100部の販促用らしいです。
問い合わせ先については、石川氏に確認をしてから公開します。図会が世に出てはや10年・・・再版されても良い頃ですしね・・・。
さらに石川氏は『日本の穴銭総合カタログ』とも編纂中とのこと。すごいですね。見本誌の概略はあとでお伝えしますね。なお、そのほかにも四ツ寶類の基本分類の見本銭やら、未発表の破冠寶の類、退点文の退点文(退点文小文:これはプレゼントらしい・・・)まで。石川様ありがとうございます。
※破冠寶の類はHP順次公開します。
 
2月21日 【坂井様からお便り再び:銭の名称付けルールについて】
数日間の出張からようやく帰宅したら、坂井氏からお手紙が届いていました。ありがとうございます。
名称のつけ方の順序として、1月14日の記事で『内側から外へ・・・』というルールの説明がありましたが、大分貨幣研究会の会員様から『郭・穿と縁の順序が逆転している事例が最近多いのではないか』という意見がでたそうです。
そういえばたしかに広郭濶縁ではなく濶縁広郭のほうが良く聞く名称です。この点について坂井様は『標準銭から(中)分類するに当たって、郭の特徴を先に採ってから濶縁・細縁と進むのか、縁の特徴を採って広郭・細郭と進むかの違いでしょう。』という見解でした。
要は目立つ部分が分類名として優先されてゆくため、このような現象が起きるのですね。
私事ですが今期最大の業界のイベントが一昨日終了いたしました。私を縛り付けていたものが去り、肩の荷がようやく下りました。ただし、この企画担当は来年度も続きますので当分呪縛から逃れることはできませんね。
それに2~3月の研修企画と運営(2回延べ5日間)はまだ続きます。3月にはお祭り運営もあります。すっかりイベント屋になってしまってますが、本業は別・・・。
 
2月14日 【アクセスカウンター170000人突破!】
ついにアクセスカウンターは17万人突破。来年には20万人突破しそうです。一方の私は仕事にあえぎ、また記事枯れで申し訳ありません。例年、2月から4月まではとても忙しい。とくに今年は業界の大変化もあり、研修企画と新事業の立ち上げも抱えて殺人的に忙しい。おかげですっかり目が悪くなり、最近は銭文の微細変化がメガネなしでは読み取れなくなりつつあります。(乱視と老眼の進行)
さて、収集の誌上入札で佐渡銭の25.7㎜というものを入手。実測してみると通寶径は25.8㎜あり、寛永径も25.75㎜はありました。雑銭ながら風格があってちょっとお気に入りです。
私は収集の王道をはずれて密鋳銭、刻印銭、安南銭、銅替り、錯笵銭、面背逆製だのあらゆる変なものに手を出しています。いわゆる安物買いの銭失いであり、皆様にはお勧めできません・・んが!、なぜか私に追随される方が増えて最近はネットオークションも高騰しております。先日はネットオークションで面背逆製が全敗と散々でした。おかげで今年はお金をほとんど使っていません。良いことなのでしょう・・・か?横浜古泉研究会の入札あたらないかしら・・・当たったら当たっただけ大騒ぎになる応札内容なのですが・・・。
享保期佐渡銭広佐大様
 
土佐額輪刔輪鋳放母銭(N氏蔵)
長径49.40㎜、銭厚2.60㎜、重量19.50g
2月10日 【西国合同古銭会】
四国のO氏からメール到着。そしてこの画像は・・・西国合同古銭会誌の巻頭を飾る、土佐額輪刔輪鋳放母銭だそうです。
(ひかえおろう~!頭が高い!)
高知と言う事で天保通宝で額輪の母銭が3点、土佐通宝当二百が母銭を含めて4点、当百が1点掲載されるそうです。
これは地元のN氏蔵品とのことですが、昭和47~8年頃、行きつけの骨董屋で(小川青寶樓先生が額輪を高知鋳として天保銭譜に掲載するよりも以前に)入手されたそうです。
品物が良いことはもちろん、その出自がすばらしく、夢がありますね。

西国合同古銭会は以下の日程で行われます。
日時 平成21年4月4日 16:00~(受付)

会場 桂浜荘 高知市浦戸城山830-25 
電話088-8441-2201
行事(4日)
16:00~18:00 即売会 18:00 前夜祭
20:00 ヴォイスオークション
(5日)
 7:30~ 9:00 記念品展示・即売会
 9:10~ 大会式典 10:00~ 記念講演・研究発表
10:30~ 盆廻し・入札 13:20(散会:観光)
 
2月9日 【錯笵寛永】
最近、ネットで錯笵やら面背逆製の寛永がちょくちょく出ています。画像の品は母銭の形〆作業(型を母銭からとる作業)のときに、母銭が飛び出して重なった結果のものと推定されます。錆や火事で貼りついたものではありません。大量生産を急ぐあまりこんなものまで出てしまったものなのでしょうか?鋳放銭らしく鋳ばりが周囲に残っています。
この手のエラー銭は深追いすると贋作にぶちあたりますのでご注意を・・・ただし、これは多分本物でしょう。
面背逆製についても、その生成メカニズムを知った上で追いかけたほうが怪我をしません。あの風貌は見切り線の位置が面側に偏って生じるものであり、そのため砂笵の踏み固め不良によっても同じようなものが生まれます。鋳ばりの位置だけでは判断できない側面があるのです。
横浜古泉研究会主催の入札誌『穴銭』が創刊100号になりました。私は40号ぐらいから入手しておりますが、内容も充実しておりますし、個人でここまで続けるのは並大抵の努力ではないと思います。記念に目いっぱい応札させて頂きました。おめでとうございます。 
 
2月3日 【ネット観察日記】
勝手な画像拝借すみません。
これは直径25㎜を超える(25.06㎜))古寛永です。背星文の遒勁だと思いますが濶縁ぶりがなかなかキュートです。案外に知られておりませんが古寛永は25㎜を超えるものは少なく、あっても多くは称:建仁寺や称:竹田銭などの一部の銭種に限られます。
星文の類も比較的大きいものが散見されるようなのですが、やはり大きくてきれいなことはいいことですので押さえにいきたいところでした。久泉研究資料掲載拓によると最大の径のもので25.8㎜の母銭がありましたがこれは極稀な例外でしょう。
 
1月28日 【悪夢からの生還】
しばらくごぶさたしておりましたが、昨年入院するはめになった扁桃腺膿瘍が再発しておりました。まだ、完調ではありませんが幸い治療が早かったため、入院は避けられました。この病気の症状は単に喉が痛いだけでなく、自分のつばが飲み込めず、耳の奥が割り箸でも突っ込まれたように痛みます。もちろん、食事や水分は満足に取れずに脱水症状から発熱もしやすくなります。つばでむせるため横になって寝られず、前回は4日間も満足に睡眠が取れませんでした。そのときは腫れが大きくなって気道をふさぎかけ呼吸困難で入院となりましたが、この悪夢は2度と勘弁こうむりたいところ。今回もそれにちかいところまで行きましたが、治療の結果、昨夜は久々にぐっすり眠ることができました。喉の違和感は残りますが無理をしなければもう大丈夫でしょう。
昨年末に海外旅行でお腹を壊し、その後正月返上で働いていた疲れが一気に出たのでしょうか?
ダイエットには非常に効果的な病気なのですが、アイスクリームのようなものは食べられたので体重変化はさほど無いと思います。2月からは大量見聞録を再開しなければと思っております。不況の中でも仕事は4月まで山積状態なのですが、なんとかしたいところです。
 
 
1月21日 【正統派密鋳銭】
インターネットで入手したものですが、いずれも正当な?密鋳銭でそれもちょっと少なそうなものです。
両方とも銅質はやや白くなっています。
上は正字写でこの銅色はあまりみたことがないタイプ。輪が不整形のように見えますが、やすり目は横やすりながらはっきりせず型ズレを軽く修正したような感じです。郭抜鐚風ですが郭内にもやすり目が確認できます。背は文久銭風で内径がずいぶん小さく見えます。

下は踏潰系とされていたもの。ごつごつとした粗い輪横やすり、独特の銅質と面背の細かいやすり目・・・延展もありますので踏潰系でOKでしょう。でもあくまでも系・・・ですよね。
今回の入手品は合格です。

今週の土曜日は八厘会ですが、あいにく仕事が入ってしまいました。私の仕事は私の都合で行動が決められないのが頭が痛い。

追伸
本日、生まれて初めてメガネを買いました。(激安のやつですが・・・。)くやしいけれど良く見える。老眼もさることながら乱視が進んでいたようです。しかめつらしなくても本が読めるようになりました。
 

1月17日 【密鋳もどき?】
ある入札で密鋳というふれこみで入手したもの。肉厚で輪にテーパーがあり、縦やすりです。
色は安政にしては赤く文政にしては青っぽいかんじ。穿は鋳放しに見えます。銅質が珍しいのではじめは喜びました。
面背には細かいやすり目が走り、製作は粗い。でも拡大スキャナーしてみたら化けの皮がはがれました。やはり文政期でしょう。側面は古いと思いますが後やすりですね。穿内は雑でほとんど仕上げは見えませんが、されていないのではありません。改造母と言いたいのですがこの穿では疑問ですので後の変造銭でしょう。残念。

密鋳銭もやたらに集めているので200枚近くなってきました。机の上に10枚くらい放り出してあります。結構はずれも多いです。今回の品は輪側面のヤスリ目をどう見るかですが、母銭からの伝鋳ではなさそうですし、純縦ヤスリでテーパー・・・というのも気に入らない。密鋳の判断は人によって異なることも多いのですが、私はやや厳しく見たいと思います。
目を汚してしまったので、最近入手した別の品物を掲示しましょう。純赤色の俯永写しです。
穿内仕上げもしっかりされて、側面も横やすりできっちり仕上げがされています。
密鋳四文銭のタイプ別分類は白紙に戻してもう一度やりなおす必要があると常々考えています。
密鋳四文銭のタイプ別分類についての再考察(分類基礎のための観察ポイント)
①側面のやすり仕上げ ②側面の形状(テーパー・傾斜角) ③見切り線の位置 ④肉厚 ⑤穿内の仕上げ ⑥銅質(銅色) 
⑦砂目・鋳肌 ⑧面背のやすり目 ⑨延展・覆輪の有無
ざっとこんなところでしょうか?
密鋳四文銭は主に東北の狭い地域で鋳造されたと思われます。
鋳造においてポイントになるのは、原材料の銅と鋳銭道具の調達です。原材料については良質なものは手に入らなかったようで、とくに錫の入手は困難を極めたと思われます。したがって真鍮質の発色のものは珍しく、代わりに鉛の含有率が増えて赤黒い発色になるものが多いと思います。鋳肌が粗いのは良質な鋳砂がなかったこと、鋳造温度が低かったこと、材料に雑成分(とくに亜鉛)が多かったこと、良質な砥石がなかったことなどの複合要因からなります。
詳細はこちらから
→ 密鋳四文銭タイプ別分類研究
→ 江刺銭の細分類研究譜
→ 浄法寺銭の金属分析
→ 新寛永色見本
 
1月15日 【揚足寶】
ネットオークションに水戸揚足寶(久留米とする説あり)が出ています。出品者は土地柄からたぶん仙台古泉会の方(推定です)でしょうから間違いのない品ではないかと思いますが、なかなか原品を見る機会がない品ですので貴重な画像収集をさせて頂いています。
背異の類と同じく花押の2番目の角が短いこと、保点の左右の位置バランスぐが乱れること、小郭でやや孔は縦長であること、たっぷりとした濶縁で縮字になること、小さな桐刻印になること、寶前足跳ね上がる癖があることが特徴のようです。
 
1月14日 【坂井様からのお便り:名づけのルール】
銭の名称のつけ方のルールについて、大分貨幣研究会の坂井様から丁寧なお便りを頂戴しました。ありがとうございます。
それは・・・
①名称 ②中分類 ③穿・郭 ④縁 ⑤小分類 ⑥文字の大小等 ⑦銭径の大小等
※基本的には中心から外側に向かって名称をつけてゆく
という提案です。ただし名称として広郭とか濶縁とか大様のようなもの(③、④、⑦)が採用されているケースがあり、それが私のような未熟者の混乱を招いているようです。
氏いわく、明和期亀戸銭(4年銭)の中様の中に銭径の小さいもの(小様)があり、亀戸狭穿の中に広穿のものがあるそうです。
また、名称については 泉界に認知されていることが第一条件で 例えば寛文期亀戸銭の場合、正字勁文短尾寛は中分類として認知されているので(細縁銭があったら)正字勁文短尾寛細縁で良いということですが、仮に短尾永だったらそれは中分類として認知されていないので正字勁文細縁短尾永になるということです。

認知の度合い・・・という難しい問題があるのですが、上記ルール・・・とくに内側から外側へというルールは分かりやすいですね。坂井様ありがとうございました。(寛上削輪についての考察の手紙もありがとうございます。じっくり検討させていただきます。)
金座銭座図から

『大日本貨幣史』から『幕府諸藩 天保銭の鑑定と分類』に転載された図の一部


天保6年の鋳造の様子を銭座職人があらわしたものの模写図だということで、当時、高瀬敬親氏の所蔵であったということです。
本座の天保銭鋳造工程が細かく書かれていてとても参考になる資料です。
右下の職人の手がけている枝銭は、斜めに母銭がならべられていますが、左下の職人の枝銭は水平に母銭がならべられています。
この図が果たして鋳造の正しい図式であるかどうかは定かではありませんが、薩摩広郭のゴザ目を見る限りは職人によって母銭のならべ方の流儀が色々であったことがうかがい知れる貴重な資料です。

※更新が間延びしていますが・・・
現在、とあるプロジェクトを抱えていてとても大変です。対外発表や研修企画も複数(2月までに4つ・他に自社研修企画は3つ)抱えている上にプラスアルファなので困ってます。貧乏暇なしを絵に描いたような生活なのですが、頼りにされているだけ幸せかなぁ。(研修や企画は私の本業ではありません。)この関連で昨日は複数の放送局から(偶然ですが)取材を受けてしまいました。
ちょっとだけ芸能人気分です。(そういえば先日、都内でせんだみつお氏を見かけました。誰からも声をかけられてなかったので、少し離れたところからお辞儀したら・・・とてもうれしそうでした。正直ないい人そうですね。)
 
1月10日 【スキャナーの違い】
業界の変化で毎日忙しく、更新がなかなかできません。それでも仕事があるだけ良いのでしょうか?
さて新しいスキャナーを色々と試してみています。高機能なんでしょうが思い通りに動いてくれません。設定を変えてなんとか使えるレベルまでに到達しました。左が比較画像です。古い方が赤みが強く、新しい方は地肌の粒子感が良く出ています。強いて云えばバックヤードの布の色は多少再現できましたがもっと鮮やかな緑色です。もう少し補正の研究が必要ですね。一方、下に掲示した踏潰銭分類考の表紙ですが、カラー写真のように見えますが原本はモノクロ白黒なのです。機械が勝手に色づけしてくれました。
画像的には前の機種とあまり変わらないようですが、画像は新しいほうがシャープです。それに前の機種はワンタッチボタンが一切動きません。パソコンからの直接指令で特定の機能だけ動いていましたし、補正も自由にできませんでしたから一歩前進といったところでしょう。ただ、操作が複雑で面倒くさい。それが難点です。
 

2009年 1月8日 【ぼちぼち始動】
あけましておめでとうございます。昨年末、お腹を壊したため少し痩せて、それでも標準以上です。
実は仕事場でちょっとしたハプニングが生じまして、正月返上で頑張ってました。休ませてくれませんねぇ・・・。ところで、本日新しいスキャナーを購入しました。古いスキャナーより高機能ですが、色調がずいぶん違います。まだ操作方法が慣れないので四苦八苦しています。
年末に東北のS氏から踏潰銭分類考が、そして本日、石川氏の斡旋によって銀座コインさんから名貨百選と皇朝銭の物語が届きました。ハードカバー本で豪華絢爛。読むと汚れてしまいそうでなかなかページが大きく開けません。(貧乏性?)
スキャナーの使い方が分かりましたら、表紙だけでも紹介しましょう。
S様、石川様、銀座コイン様、どうもありがとうございます。
趣味活動もぼちぼち再開したいのですが、明日から新年会3連荘です。決して遊びではないのですが・・・ね。嫌いじゃないほうですが。