この泉譜は、南部古泉研究会のS様から頂戴したものをご了解を得て編集掲載しているものです。
変化の多い踏潰銭の分類を目指した意欲作です。是非、一度ご覧ください。
なお、原本はPDFファイルで製作されておりますが、HP掲載に当たっては多少の加工はあるものの、S氏の記述をできるだけそのまま再現して記載するよう心がけています。
 
平成25年改訂版
踏潰銭分類考
南部古泉研究会 S氏提供
 
はじめに
平成21年に「踏潰銭分類考」を編集したが、所蔵品の種類が少なく、ほとんどが銭譜や入札誌からの借拓が中心であった。拓本を手懸かりに3年掛けて蔵品を増やし、何とか所蔵品だけで銭譜らしいものができるようになった。
これも収集にご協力していただいた南部コインズの故奥井勇氏や蔵品を快く譲っていただいた板井哲也氏の御陰である。それでも、まだ、俯永様を初めとして数種類が未入手であるし、短尾寛様や正字様など、これからも種類が増える可能性は大きい。取りあえず、これを中間発表とし、もっと充実した分類譜を作るべく収集に力を入れていきたいと思っている。
今回、未収集の「俯永様」の画像を高知県のKM氏のご厚意により使用させていただいている。ここに改めて、心より深く感謝申し上げます。なお、分類名は、永字の変化に注目して、「~永」とさせていただいた。
平成25年9月(S氏記)
       
~ 目 次 ~                         
1. 小点永の類  ・・・
小点永   降水   破貝寶   陰目寛   異波   異波(別座)
2. 正永の類 ・・・
正永   連玉寳   連玉寳俯頭永   狭永欠跳永   進冠   進冠俯頭永   仰フ永離点永
3. 長永の類 ・・・
長永(円足寛) 鋳写銭 直尾寛
4. 広永の類 ・・・
広永 背小星 狭二寶 欠サ寛
5. 俯頭永の類 ・・・
俯頭永 欠王寶 大頭通 小点尓 小点尓瑕寳 小点尓破冠寛   欠用通A・B    欠用通瑕寳 
6. 俯柱永の類  ・・・
俯柱永 長点通 離用通 大王寳 濶縁 離王寳   離冠寛   離冠寛斜尓   離冠寛曲王寳 
7. 濶永の類  ・・・ 
濶永 陰目寛 破冠寛 長尾寛 長尾寛深冠 長尾寛浅冠A・B   長尾寛欠目寛    長尾寛欠跳永
短尾寛 短尾寛破目寛 短尾寛肥点寛
8. 小字様の類 ・・・
小字様
9. 小字手の類 ・・・
小字手
10. 俯永様の類 ・・・
俯永様
11. 俯永手の類 ・・・
俯永手
おまけ画像 S氏提供 密鋳銭アラカルト
 
略記
『入門』穴銭入門寛永通宝新寛永の部改訂第3版
『青譜』小川浩編寛永通寳銭譜昭和42年版
『昭譜』新定昭和銭譜日本前期銭貨類天保堂刊
『泉志』増尾富房編新寛永泉志
『図会』新寛永通寶収集リスト「図会改訂版」
 
踏潰銭の詳細分類
 
1.小点永(萎足寳)の類
 
小点永
永字の点が円点で小さいことから小点永と呼ばれている。また、寳字の両足が短いことから、別名萎足寳ともいう。背の左3波の傾斜が緩く、左波が変形している。また、郭から輪までの距離が右の方が広くなる。
小点永には、永字左下の輪に小さな凹みがある。これは原母銭からの特徴と考える。寳字貝画の第1画が僅かに内側に湾曲し、通字マ頭は仰いでいる。他に仰寛気味のものや俯寛気味のものなどがある。
 
小点永(降水)
上掲のものとほとんど同じに見えるが、永字ノ画の永柱に接する部分が僅かに下がり、傾斜が強くなっている。寳字後ろ足が貝画後柱より前から出ている。.
 
小点永破貝寶
寳字貝画第5画に鋳切れがあり、寛尾が鋳溜まりにより太くなる。
『図会』では、小点永(背削輪)とされているものだが、そもそも背削輪により背の内径が大きくなったものとは考えられない。
 
小点永陰目寛
輪及び内郭に鋳不足があり、特に寛字見画の二引きが陰起する。また、寳上に鋳浚痕が見られる。『泉志』に掲載のものは、寛字冠の前垂れがもっと短く浅冠となっている。
編集者注)上記銭は通用銭を鋳ざらい改造した母銭ではないかとS氏は推定されています。
 
小点永異波 
永字の永頭角(肩)が削られ、跳ねが長くフ画に接し、全体的に太字でノ画だけが細い。
後波と輪との間隔が狭い。また、背の左2波が郭より左よりの離れたところから立ち上がり、内径が短く、輪の左上部分の幅が広くなっている。
踏潰銭は、古くから彫り母は木型だと考えられている。小点永本体と面はほとんど同じ特徴を有しているのに、背は全く異なっていることから、面背を別々に作り貼り合わせて母銭としたものだろうと考えている。
 
小点永異波(別座)
上掲のものと銅質が異なり、銭径も内径も小さくなっている。背の肌はまるで鋳浚いしたかのように滑らかになっている。
 
 
2.正永(貝中進二)の類
 
正永
踏潰銭の中で永字が最も整っているとして、『泉志』で正永と命名されている。
広永に似るが、寳字の冠の後ろ垂れは大きく長い。通字のマ画が僅かに俯し俯頭通となる。寛字冠の前垂れが真っ直ぐ下がり、寛字の右横に突起状の小さな星がある。
 
正永連玉寳
寳字の王第4画が尓の前点に接する。永字のノ画が僅かに長く、永点は細長い。永柱の跳ねが短くフ画に届かない。
正永同様寛字の右横に小さな星がある。また、上部の輪側に凹みがある。通字マ頭が正永と比べると若干変化しているので、異頭通と呼んでいた。
『図会』では、正永(背削輪)とされているものだが、削輪されていないものが存在する可能性はない。 
 
正永連玉寳(俯頭永) 
永頭が俯し、フ画に近づく。これにも寛字右横に小さな星がある。寛尾が若干太く見える。
 
正永狭永(欠跳永)
永字のフ画とノ画が僅かに短くなる。永字の跳ねが陰起して欠けているように見える。僅かであるが仰永気味である。
マ頭が大きく見えるが、鋳溜まりによるものであろう。『青譜』には、濶永として掲載されている。永字の跳ねが欠けないものはあるのだろうか。
 
正永進冠
前掲の正永の寛字冠の前垂れは、ほぼ垂直に下がるが、この進冠の場合は、前垂れ先端が前方に進んでいる。通字は俯頭通ぎみで点が長い。永字の点はラグビーボール状で、永頭に接するものが多い。通永間の輪際に深い鋳浚い痕がある。
また、背左1波の傾斜角度が正永より強くなる。『泉志』の正永は当品の方である。
 
正永進冠(俯頭永) 
永字の頭が僅かに俯す。通字のしんにゅうの点が長く、郭から用画の左肩まで伸びる。永字の点は前掲の進冠とは異なり細長いものとなっている。
正永の中では永柱が一番長く、後掲の長永により近い。
 
 
正永仰フ永(離点永) 
通永間に僅かに鋳浚いの痕跡が残るので、正永進冠から変化したものと考える。寛字冠前垂れが前方に傾く。永字フ画が仰ぎ、先端に丸い鋳溜まりがある。ノ画と永柱の接点が僅かに上がる。当品は離点永となっているが接点永のものもある。
通字しんにゅうの点が長く、通頭が潰れ低頭通となる。通字上部の輪に小さな突起状の鋳溜まりがある。欠サ寛も存在する。 
 
 
3.長永(貝中小二)の類
 
長永(円足寛)
正永は永字の両はらいが輪に完全に接合するが、長永の方は輪から僅かに離れる。寛字の後足が長く湾曲し内跳寛となる。
また、永柱は踏潰銭の中で最も長く、永頭が僅かに俯している。通字の上下の鋳肌に小さな突起状の鋳溜まりがある。寳字尓画第3画中央が陰起するものが多い。
『図会』では、俯頭通として分類されているが、正永も俯頭通なので分類名は長永とした。寳字貝画の二引きが前柱から離れ短小となる狭二寶がある。
 
長永(鋳写銭)
当品は銅色が茶褐色のもので、浄法寺近辺で鋳写しされたものだろう。鋳肌が荒れ、文字浅く縮小している。
 
長永(直尾寛)
長永であるが、寛尾が湾曲しない。寳字尓画の下部が鋳切れる特徴がある。銭径、内径共に大きいので、こちらが本体であろう。
 
 
4.広永(濶永)の類
 
広永
永字の第3画、第5画が長く輪に接し広永となる。寳字の冠に後ろ垂れがなく,王画の横引が輪に接し,貝画の爪と両足が輪と郭に接する。背は郭が右にずれているため、輪の幅は左側の方が広い。
『図会』には、寳字王画が輪から離れる狭王寳が掲載されている。他に永柱が仰ぐ仰永が存在する
 
 
広永背小星
寶字の冠前垂れが傾き、王画第3画と尓画第1画が連なり連珎となる。また、尓画の後点が長く郭に接する。永字が広く、『泉志』では
濶永としている。永柱の跳ねが大きく、フ画に接している。背の上部左に鋳溜まりによる星がある。
『図会』には、星が二つの背双星が掲載されている。 
 
広永狭二寶
寳字貝画の二引が短小で第1画、第2画に接しない。寳字後足がL 字状に曲がり郭に接する。永頭が僅かに俯す。 
 
広永欠サ寛
寛字サ画中央に鋳切れがある。背は波が太く浅い。 
 
 
5.俯頭永の類  
 
俯頭永 
寛字の冠の前垂れが長く、見画の二引きの下が短い。永字第2画横引と通頭が共に俯す。寳字は広永背小星に似て冠の前垂れが傾斜し、第3画は郭に接し後ろ垂れがない。背は前波2波左輪側に鋳切れがある。
俯頭永のほとんどがア頭通となっている。
踏潰銭の中では濶永の次に多く、大きさ形状もいろいろである。銭形が歪で、ほとんどが縦長になっている。1枚1枚手作業でヤスリ掛けした(砥石仕上げの可能性有り)と思われる。
銭径28.5ミリを超えるものを見ないことから、末期に作られたと考える。
『図会』では、狭永として分類されているが、正永から変化したものの中に狭永があるので、分類名は従来からの俯頭永とした。
 
 
俯頭永欠王寶
寳字王画の右側が陰起し欠けている。背左2波に鋳切れはないが、寛字冠前垂れから斜め下方の地肌に爪文状の盛り上がりがある。
 
俯頭永破冠寛
寛字冠第3画の左が大きく欠ける。寳字冠第2画と輪の間に刔輪痕がある。通頭は、はっきりしたマ頭通である。『図会』に掲載されている破冠寛は、次の小点尓の変化したもので当品とは別物である。
 
俯頭永大頭通 
寳字貝画の爪と前足が輪から離れる。通頭が横に広がり輪に接している。
 
俯頭永小点尓 
寳字尓画の後点が陰起して小さい。王画の右半分が陰起して拓には写らない。左郭に瑕がある。 
 
俯頭永小点尓(瑕寳) 
寛字の見画の二引きはほぼ同じ長さで、寳字の尓画の後点が陰起して小さい。
寳字の王画第4画の後半が欠けて第2画から離れ、貝画の第2画と第3画が鋳切れ、前足は輪に接しない。
左郭に瑕があり、通字の上に小さな点がある。背の後波と郭の間に小さな星がある。
 
俯頭永小点尓(破冠寛) 
小点尓瑕寳の特徴のほか寛字冠の左に鋳切れがある。『図会』の破冠寛に該当する。
 
俯頭永欠用通(A)
永頭の先が陰起して小さく、永柱の跳ねが短い。見画の爪が上向きで、二引きの下が短い。寛字冠の前垂れ先端から斜め下方の地肌に爪文状の盛り上がりがある。
また、通字の上に突起状の小さな星がある。通字用画前柱中央と寳字の貝画第3画に鋳切れがあり、永字上部の郭にも鋳切れがある。
背の後波と郭左との間に鋳溜まりがある。前2波と左2波の二か所が鋳切れるくせがある。
 
俯頭永欠用通(B)
面は欠用通と同じであるが、背の鋳溜まりの形状が小さいもの。鋳溜まりのないものもある。
 
俯頭永欠用通(瑕寳)
欠用通で寳字王画第1画の後半部が陰起する。寳字貝画の鋳切れは同じである。内郭下部に鋳不足があるが、これは母銭からのものと考える。また、寳上の輪に突起状の鋳溜まりがある。
欠用通には、他に欠サ寛や浅冠が存在する。
 
 
6.俯柱永(仰頭永)の類
 
俯柱永
永字の柱が傾斜し俯永となる。寳字の前足先端部分が陰起し短く、萎足寳に見える。尓画の前点が円点となる。永頭は仰ぎぎみで、永柱が反り跳ねが曲がる。 
 
俯柱永長点通
寳字前足が陰起し短く、通字の点が長い。
 
俯柱永離用通 
通字用画がしんにゅうから離れる。寛字のサ画の横引きが冠の前垂れに接近し長く見える。 
 
俯柱永大王寳
寳字王画の柱が輪から離れ、横引きが長くなる。萎足寳で離用通でもある。
 
俯柱永濶縁 
内径が小さくなり濶縁となる。拓では分からないがこれも離用通である。寛字見画の二引きが柱から離れた狭二寛が存在する。
 
俯柱永離王寳(狭王寳)
寳字王画の横引きが輪から離れる。永字の末尾が一直線に長く伸びて文字が大きい。
当品は母銭で、これに合致する子銭にはまだ出会っていない。
 
 
俯柱永離王寶
寛字見画第1画が傾き俯寛に見える。寳字の王画の横引が刔輪により輪から離れるが、貝画第5画の爪は輪に接する。当品は永点が鋳溜まりにより円点永に見える。 
 
俯柱永離冠寛 
寛字の冠の第2画と第3画が離れ、第2画は前方に垂れる。寳字の尓画の前点が円点となり後点は大きい。 
 
俯柱永離冠寛(斜尓)
離冠寛で、寳字尓画の柱が傾いている。大王寳によく似ているので鋳浚いによる削字変化であろうか。
 
俯柱永離冠寛(曲王寳) 
離冠寛で寳字王画の第1画が上に湾曲し、右端が冠に接する。これは鋳溜まりによるものであるが、離王寳にも同じ特徴のものが存在する。 
 
 
7.濶永(濶永刔輪) の類
 
濶永
永字が横広で大きいので濶永と呼ばれている。寳字後足は郭に接し、冠第2画が第3画より少し上に出て、冠の末尾は跳ねる。
永字の跳ねが長い場合、通常背の波が欠波となるが、当品は欠波とならない。濶永は踏潰銭の中で最も多く存在する。
『入門』に大様母銭が掲載されているし、『昭譜』には寳字王画が正の字に見えるものが掲載されている。
 
濶永陰目寛 
前銭に似るが、寛字冠とサ画に鋳切れがある。背右4波が欠ける。 
 
濶永破冠寛 
寛字冠とサ画の前方が陰起している。背は欠波となる。 
 
濶永長尾寛 
寛字の後足の跳ねが内跳で長く、寳字の冠に後垂れがない。永字末尾の伸び方が微妙に変化する。寛字サ画に鋳切れがあり、寳字下に鋳浚い痕があるものが多く、背波は郭右肩部分に鋳切れがある。 
 
濶永長尾寛深冠 
寛字の冠前垂れ先端に鋳溜まりがあり長く見え、見画第5画に鋳切れがある。寳字尓画に鋳溜まりがあり、禾字様に見える。背の左2波に三角状の鋳溜まりがある。当品は寶字の輪横に湯口跡がある。
 
濶永長尾寛浅冠(A)
寛字の冠第2画が短く、永字末尾に鋳溜まりがあり、背の前波中央にふくらみがある。 
 
濶永長尾寛浅冠(B) 
前銭と同じく寛字冠の前垂れが短いが、後足先端に鋳溜まりがあり直跳ねに見える。 
 
濶永長尾寛欠目寛
寛字後足の跳ねが長く、寛字目画の二引が陰起する。寶字の冠に跳ねがなく、貝画の第5画が鋳切れて破貝寳となる。通字の点が若干長い。背右4波は郭右肩部分が鋳切れるくせがある。濶永の中で最も多い。通字しんにゅうの下部に鋳溜まりがあるものが存在する。
 
濶永長尾寛欠跳永
長尾寛で永字の跳ねが陰起し、フ画に鋳溜まりがある。寛字が欠サ寛となり、背波の右3波の右下部が削られて波打つ。 
 
濶永短尾寛 
寛字の後足の跳ねが短い。寶字冠に後垂れがあり、王画の第4画後半が陰起し瑕寶にみえる。永柱の跳ねは短く、永頭、フ画ともに仰ぎぎみである。背の右4波は欠けない。通字右上に輪紋と永字下に凹みが
ある。
寛字冠の左前方に小さな鋳溜まりがある。これは短尾寛類すべてに共通する特徴である。
 
 
濶永短尾寛破目寛 
長爪寛で寛字冠に後垂れがあり、見画の二引きが崩れ、寛足の跳ねが陰起して短い。通字の用画に鋳溜まりがあり、横引が陰起する。永字は太字でノ画と最終画の接点に鋳溜まりがある。
 
濶永短尾寛肥点寛 
寛字の点が太く右に寄り、永柱と最終画が接する部分に鋳溜まりがある。寳字の前足が短く後ろ足が長くなり跛寳に見える。 
 
 
8.小字様の類
 
小字様
文政小字の直鋳写銭ではなく、改造鋳浚母銭によるものと考えられる。通字の用画が下すぼみとなり、寳字の貝画が郭側によろめいて見え第3画が短い。永字のフ画が永柱から離れる。
当品には、しんにゅう末尾に鋳溜まりがあるが、ないものも存在する。
 
 
 
9.小字手の類
 
小字手 
寛字と通字の郭に接する部分が太字になり、寳字冠の右肩が上がる。
正永や仰フ永に似るが、永字フ画の仰ぎ方が大きい。通字はフ頭通で俯すものと俯さないものがある。
永字が両手を挙げて踊っているように見えるので踊永と名付けていた。
なお、当品は背右3波が削波となっている。
 
 
10.俯永様の類
 
俯永様(KM氏蔵品)
明和俯永の鋳写銭と考える。俯永様削字と同様に寛字の冠が俯して前垂れが陰起気味である。
今までに数品を確認しているが、寛字前足が陰起気味で、永字末画は輪に接し、寳字後ろ足が長い。
俯永鋳写踏潰様と呼ばれるものが存在するので注意を要するが、全体の感じと輪のヤスリ掛けで判断することになる。
 
 
11.俯永手(俯永様削字)の類 
 
俯永手
俯永様母銭の鋳浚いによる変化と思われる。寛字俯寛ぎみで通頭大きい。寛足は外跳寛に見える。永字フ画先端長くノ画僅かに立ち永柱に接する部分が下がる。
『泉志』には、通字マ頭に鋳溜まりがなく低頭通のものが掲載されている。寳字後ろ足に鋳溜まりがあり、跳足寶になったものも存在する。
小字様と同様、俯永様と区別するため、削字変化のあるものを俯永手と名付けた。
 
 
 
新寛永通寶分類譜 古寛永基礎分類譜 赤錆の館
天保銭の小部屋 文久永寶の細道